すぐにデレちゃう幼馴染

第63話 裏

最近予約投稿を忘れてしまう……

【……９９、ひゃーく！……後どれくらい？え、もうない？ふぅ、やっと終わったぁ。数えるだけで疲れちゃったよ。】

「長かったね。」

「滅茶苦茶頑張った人がいるんだろうな。」

　数え終わるまで帰れないから途中から皆つまらなそうにしてたね。私も葵と話して時間つぶししてたけど。

「どこのクラスだろう？」

「さぁな。数えてる時も全く見てなかったからよく分からない。」

【なんか全く関係ないみたいな感じの人もいるけど２組の勝ちだからね？と言っても皆嬉しさよりも早く終わらないかなって言う方が強いと思うけどね。】

「あ、私たちのクラス勝ったんだね。」

「思ったよりも入ってたんだな。50くらいだと思ってたんだが……」

　うーん……私たちがやったのかなって思ったけど、葵は1個ずつだから時間かかるし、私はそんなに多く一気に投げてないからそこまで入れてない気がする。

　って言うことだから、私たちよりもいっぱい入れて頑張った人がいるってことだよね。あそこまで入れれるなんて凄いなぁ。

【活躍してる人が素知らぬ顔をしてるから何もいえねー。とりあえずベンチに戻っていいよー秘書君もこっちに戻ってきてね。】

「次って何やるんだっけ？」

「なんだろうな？……残ってるのは大玉転がし、借り物競争とかか。」

　もうその２つしか残ってないんだね。あれ？でもリレーとかあった気がするけど……面倒臭いから言ってないだけかな。

【あー、次借り物競争の人はグラウンドに残ってもいいよ。また往復するの面倒そうだし。飲み物飲みたい人は戻って水分補給ね。今日暑いから気を付けてね。】

「おっと、もう少し遅かったら２度手間になるところだった。」

「ここならまだ近い方だし２度手間にならないよね。」

　私たちは来た道を引き返してグラウンドに戻る。まだ喉も乾いてないから水分補給も必要ないし。

【おっとぉ？借り物競争に番狂わせ君ちゃんが出場するようだね。これは実況以前に必ず見とかなきゃ損しちゃいそうだね。】

「番狂わせってそんなに凄い人たちがいるのか。」

「徒競走とかで面白いことした人とかかな？でも、お題によっては番狂わせって難しいよね？」

「まぁ、気にしなくてもいいか。多分徒競走と一緒で数人で走ってする感じだから番狂わせの人と当たることもなさそうだしな。」

　でも、そういう楽しそうな人と一緒に走ってみたいけどね。それで番狂わせさせられて悔しいって思ってみたいかも。

【まだ選手全員集まってないから競技の準備と並行して説明を一緒にやっちゃおうかな。さっきの玉入れでだいぶ時間押しちゃってるんだよね。】

「あれだけ玉の数が多ければな。」

「多すぎて逆にごめんなさいしなきゃいけなくなるね。」

「そうかもしれないな。」

　勝ったのは嬉しいけど数えるのに時間かけすぎちゃってごめんなさいみたいな？それも少し可笑しい話だけどね。

【大体のルールは毎年一緒だけど、今年は少し？ルールが違うからね。今回は皆一斉に走ることになってるからね。】

「へぇー……それじゃあ、葵と一緒にゴールできる可能性もあるんだね。」

「しかも恋愛系のお題を取る確率もぐっと下がるから俺が取ることはなさそうだな。」

「私が取っちゃうかもね。」

「それは……できればないことを祈っておくか。」

　それに２人一緒にそれ系のお題取るかもしれないし……私が取ったら葵に何か言われてもゴールまでついて来て貰うんだから。

【お題が入ってる箱は15箱あるから混雑するけど大丈夫そうだよね？え？足りない？今から準備とか無理だから諦めてね。】

「1クラス4人のそれが1学年で7クラス……28人で。」

「そこから3学年だから……84人？15で割り算すると1箱に5、6人くらい？」

「まぁ、大丈夫なんじゃないか？」

　それなら最初に取り合いになるから良い感じに葵が嫌なお題も少なくなる気がするけど。きっと葵もそう思って走るの少し遅くするんだろうなぁ。

【後は他に何も変わってないから説明なくても大丈夫だね。じゃあ選手も集まったようだし開始の位置に移動してね。】

「そろそろ始まるのか。」

「ふっふっふ、葵にも負けないからね！」

「俺も、玲奈に負けないように頑張ろうかな。」

【さぁ準備は良いね！行くよ？よーいドォォン！】

　バンッ

　葵とは逆に私は他の人に負けないように走っていく。私は別に恋愛系のお題取っても嫌じゃないからね。

「えーっと……あ、これにしようかな。」

【これで、全員がお題を引き終えたようです！みんなの気になるお題は何だ！】

「あ、もう皆引き終えたんだ。私が引いたお題は何かなぁ？」

［全校生徒の中で結婚したいと思う人］

「ふふっ、そんなの一人しかいないよ。」

　お題にしては凄く……凄いお題が来たけど大丈夫。その相手はこれを見る前からずっと決まってるから。その人以外には考えられないから。

　私は、遅れてお題を引いてると思う葵を探しに走ってきたところを少しだけ戻って探す。葵は箱の近くでお題を見てた。

「葵ー？あ、いた。」

「どうしたんだ？」

「ん－……私のお題に葵が必要だから一緒に走ってくれないかなって。」

「ちょうどよかった。俺も玲奈が必要なお題なんだ。」

「それって……えへへ、じゃあ一緒に行こっ。」

　なーんだ、葵も結局恋愛系のお題に当たっちゃったんだね。私のとは違うだろうけどそれでも私にとって嬉しいものなんだろうなぁ。