第1488話 殺人木

あの公園にだけは、絶対に行くな。

お爺ちゃんから言われていたその言葉を、俺は忠実に守ってきた。なぜなら公園には、あれがある。殺人木だ。

あの木は、呪われた殺人木なのだから。かつてあの木に触れた者は皆、自殺衝動に駆られてしまい、あの木で首を吊って死ぬという。自殺者があまりにも多い事から、殺人木と名付けられたのだという。今まで何度も伐採しようという話が出たが、あの木を切ろうとした関係者は、皆体を壊して、もがき苦しみながら逝くという。とても恐ろしい呪いの木なのだ。

ある時だった。怖い物知らずの友達が、あの木を切って皆に褒めてもらおうぜと言って、チェーンソーを持って伐採しに行った。

「やめろ。呪われるぞ」

「大丈夫だ」

そして友達は、チェーンソーで殺人木を切ろうとする。歯を入れた瞬間にキックバックが起こり、友達の首にチェーンソーの歯が飛んできた。そして友達は、そのまま亡くなってしまった。

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