第850話 クローン
「君は知っているかね?クローンの第一号は人参だったんだよ」
博士は私にちょっとした雑学を教えてくれた。
「そして長年の研究の末、人類はついに人のクローンを作り出す事に成功した」
博士は歩きながら答えた。
「はい。私も先生の元で長年研究にご一緒させて頂きました。クローンは人類を救う素晴らしい技術です」
「だがね。時々思うのだよ。私のやっている行為は、神の怒りに触れてしまうものなのではないのかとね」
「そんなことありませんよ。先生は多くの病気やケガで苦しんでいる人を救おうとしている。神様もきっと許してくれます」
「そうか……。なら君には人類の為、死んでもらわなければならない」
「なんですって?」
「君はね。私のクローン実験の最初の作品なんだ。君はクローンだ」
「……まさか。冗談ですよね?」
「冗談ではない!!さあ人類の為、喜んで死を受け入れろ!!」
そう言って博士は、私に襲い掛かってきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます