第805話 宝島早苗の宝探しゲーム

「暇ですわ……」

お転婆お嬢様、宝島早苗は暇を持て余していた。ドアがノックされる。

「早苗、おじいちゃんとゲームしないか?」

「ゲームですか?」

「ああ。お爺ちゃんの大事な宝物を隠したから、早苗は地図と暗号をヒントに宝物を探すんだ。宝探しゲームだ」

「面白そうですわね。良いですわ。ところでお爺様。宝物って何ですの?」

「それは見つけてからのお楽しみ」

宝島早苗は、地図と暗号をヒントに宝探しを開始した。散々歩き回り、数ヶ所に宝物が埋めてあった。

「これはお爺様の昔の写真ですわね」

「これはお婆様が大事にしてた本?」

「これはお爺様の手帳ですわ」

見つけた宝物で、全てのピースがぴたりとはまった。

「これはお爺様とお婆様が出会ってからの恋の物語。歴史ですわ」

初めて聞いたお爺様とお婆様の馴れ初め。そのやりとりに出てくるアイテム。お爺様の思い出こそ宝だったのですね。宝島早苗は自身のルーツを知った。

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