第779話 雪結晶のオルゴール
クリスマスプレゼントに貰ったのは、雪結晶が描かれたオルゴールだった。蓋を開けると冬の曲が鳴り響いて、綺麗なメロディーが奏でられる。私の宝物になった。
「このオルゴールはね。不思議な力が込められているんだ。寂しくてどうしようもなくなった時に鳴らしてみて欲しいんだ。きっと元気が出てくるから」
彼はそう言った。それから私は仕事で忙しくなり、家と職場を往復するだけの毎日を送っていた。休みもほとんどないそんな生活が数年続き、私はついに精神的に落ち込んだ。
「……もう何の為に生きてるのか分からない」
部屋には雪結晶のオルゴールがあった。私はオルゴールの蓋を開けた。メロディーが流れてくる。そしてオルゴールの曲が一曲終わると家のチャイムが鳴った。
「やあ。元気?」
「あっ……ああ……」
私は思わず彼に抱きついた。雪結晶のオルゴールは、彼のスマホと連動していて彼に連絡がいくのだと教えてもらった。
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