第563話 泥んこの神様
むかしむかし、泥んこの神様がおりました。泥んこの神様は、汚い。格好悪いと他の神からバカにされ、嫌われていました。しかし泥んこの神様は、何を言われても何も言い返さず、ただ歯を食いしばりながら嫌がらせや悪口に耐え続けました。そして自分が泥んこの神様である事を辞めて他の神になる事はなく、彼は泥んこの神様で居続けたのです。
ある時でした。大地の神が泥んこの神様に聞きました。
「お前も大地の神にならないか?あそこまで他の神達にバカにされてまで、泥んこの神でいる必要はないだろう?」
すると泥んこの神様は、言いました。
「泥だらけになりながら必死に努力する者を笑うのか?それが恰好悪いと言うのか?私はそう思わない。私は泥んこになりながら努力する者を美しいと思うし、泥んこになりながら努力する者の神でいられる事を誇りに思っている」
他の神達はハッとし、自分達の言動を反省しました。
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