第445話 骨折

階段から派手に落ちて胸部を強打してしまった。一瞬、息ができなかった。そして胸部の痛みは続いたので、病院へと向かった。レントゲンを撮ったところ、肋骨が骨折していた。それからは、痛みに耐えながら完治するまでひたすら待つことしかできなかった。中でも最も辛いのは、くしゃみをする時だった。


「へっ……へっ……ヘックション!!……痛っ!!」


くしゃみをすると肋骨に響くのだ。ズキッと物凄い痛みが走る。だからなるべくクシャミを抑えて生活しなければならなかった。


「へっ……へっ……ヘックシュン!!……痛ぁああ!!あいててて……」


早くスッキリとしたクシャミができるようになりたい。そして私の思いは、ついに叶った。ようやく骨折が治った。


「へっ……へっ……ヘックシュン!!」


思いっきりクシャミをした。

ああ、幸せだ。


「へっ……へっ……ヘックシュン!!……ポキンッ」


なんだか嫌な音がした。

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