第234話 金継ぎの茶碗
ガシャンッ!!やってしまった!!
おばあちゃんの思い出の茶碗を割ってしまった。僕はおばあちゃんに話した。
「おばあちゃん。ごめん。大事な茶碗割っちゃった」
「あの茶碗は、神棚のところに置いてあるから違うやつじゃ」
「そうなの?じゃああの茶碗は何?」
「じいさんが骨董品を集めるのが趣味だったじゃろ?あれも誰かから買ったやつじゃよ」
「ええ!?骨董品!?高いんじゃないの?」
「いや、どうせ安もんじゃって。じいさんは、骨董品を見る目なかったからのお」
「そっか。よかった。ねぇ、おばあちゃん。せっかくだからこの茶碗さ、俺が金継ぎしていい?」
「かまわんよ」
俺は茶碗を金継ぎした。昔、じいちゃんにやり方を教えて貰ったのだ。ある日、おばあちゃんの古い知り合いが訪ねて来た。
「おお、この金継ぎは!あの名工、富山白の茶碗か!この茶碗1000万円で譲ってくれんか?」
ここにも見る目がない人がいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます