第164話 王子様を待っている

駅前で一人で立っている女の子がいた。俺は彼女をナンパする事にした。


「ねぇ、君一人?何してるの?待ち合わせ?」

「はい」

「誰を待ってるの?」

「王子様を待っています」

「えー!?王子様!?それ俺の事だよ。俺が君の王子様。ねぇ、今から遊びに行こうよ」

「いえ、もうすぐ来ると思うのですみません」


俺はイケメンだし、いつもならナンパ成功するのに断られた。俺よりもイケメンの男が来るんだろうか。興味本位で少し離れたところで、彼女の王子様とやらが来るのを待つことにした。10分が経った。なかなか来ない。その時だった。何やらざわついている方向を見ると、白馬に乗った男がやってきた。


「うわ、絶対あいつじゃん。王子様だ」


そして彼女の元に白馬の王子様がやってきた。


「お待たせ。この馬のアルテミスが今日は機嫌が悪くてね。さあ行こうか」


白馬の王子様は、駅前で待つ女の子を馬に乗せて走っていった。

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