第46話 直立不動のゆうこさん

「良い子でお留守番できる人ー?」

「はーい!」


三歳の息子にお留守番を頼んで、私は出かける事にした。夫が一時間後に帰ってくる。まあ一時間くらいの間なら大丈夫だろうと思い、私は用事を済ませる為、出かけた。


今日は息子が好きなハンバーグにしようかな。あっ、卵が安い。卵も買っておこうかな。


買い物を終えて、家に帰ってきた。

玄関のカギを開けると、私は目を疑った。


「……な、何これ!?」


玄関には、大量の靴が並べられている。そして部屋に入ると、泥棒が入ったかのように荒れ放題。


「おかえりー!」


と言う息子。


どうやら息子は、大いに暴れてくれたようだ。


「ゆうこ!一体何があった!!」


ほぼ同時刻に帰って来た旦那が声をあげて、部屋まで急いで走ってきた。

私は部屋中片付けなければならないのかと思うと、ショックでその場で立ち尽くした。

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