第636話 砂の女の子


めぐたちJK4人は、それから

観光客みたいに(笑)


あちこちを歩いて。


気づけば、もう午後だ。


「あ!帰りの列車は?」と、Naomiに

しては珍しく大きな声で。





そうだよ、と

めぐは気づく。




そろそろ、食堂車クルーは

仕込みをしている時間。


仕込み、と言うのは

料理人たちが、食材を下こしらえする事。




野菜のかわむき、切り揃え。

それだけだって、食堂車全部だと

大変な量。




大変だ。





そう思っていると、リサは




「今日、帰りの乗務なの?」と

国鉄職員っぽく事情に気づく(笑)。




それ以前に、帰りも

バイトするのか聞いてなかった(笑)。





「駅に電話して、聞いてみる」って

れーみぃ。






どこでも便利な携帯電話(笑)。




「はい、あ、あの、下り1列車の。はい、あ?そうですか。ありがとうございますっ」と


れーみぃは、活気ある話し方





「今夜乗ってもいいけど、私達は仕込みはしなくていいんだって。ウェイトレスだから」とか。



なーんだ、そっか。と、みんな笑う。





「でも、21時5分なので、1時間前くらいには客車区に来て、って。」




もとよりその前、夕方には

お手伝いに行くつもりだったが




「上り列車は、レストラン営業は朝だけなんだって」と

拍子抜けのお言葉(笑)。





そういえば、夜9時に夕食も変だ。



お酒の時間は23時まで、なんだけど

高校生はダメ、なんだって、と



れーみぃがくすくす笑う。






「Naomは平気なんじゃない?」


「何よ、リサだって。ビール園行きたがってて」




「あれは、れーみぃ。」




「あ、ひっどー」




口々、賑やか。



楽しそう(笑)。



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