第598話 愛と

ケミカルなスイッチで、ひとの感情が

動くから

[優しい気持ち]スイッチを

入れたままにしよう。



そういう考えで、神様は

人間の気持ちから

優しい気持ちになってもらおう。




そんな風に思った。



そういう仕組みが、進化の過程で

人間に発生したのは

それが必要だからである。



単細胞から発生した生物が


複数の細胞が集まった生物に進化したのは


つまり、代謝のシステムなどを

共有化して、自分の動力で移動できる動物の方が


生き残るのに便利だったからだろう、と考えられている。





その過程で、オキシトシンスイッチが残った理由は



つまり、群れとして

若い者を護る事が


群れ全体が生き残るのに必要だったから。




そして。


人類は地球上で敵のいない生物になって。






群れとしての生き残りが

とりあえずあまり重要でなくなった(笑)





だから、優しくなくなったのかもしれない。






考えてみると、めぐの国が

経済侵略されて、リサやnaomiの

就職ができなくなっても



それが、彼女たちの死を意味する訳でもないから

別に、守ってあげる必然は

ないかもしれない。




どちらかというと、侵略を良くないと考える


アメリカンな神様の、民主主義敵な感覚が


それを正しい、と結論づけるもので



利己主義な国家だったら、侵略とは思わないだろう。




現世にあるものは、皆

自分のものだと思うひとであったら。





ただ、そういうひとにも

進化の過程であった、オキシシンスイッチは

存在するはずなのだけど。



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