第441話 Train

列車は、ゆっくりでも

着実に、駅について


その度に、人々の幸せを乗せて。



その幸せと一緒に、次の駅へ向かう。



朴訥な、車掌は


そうは見えないけれども


機関車乗りでその名を馳せた


リサのおじいちゃんの、息子である。



列車無線で、のんびりと



「1列車、車掌です」。




お国言葉で、  いつれっさ、 さそーです



どこか、和むその言葉である。




食堂車クルーの、めぐたちも


おさら洗いを終えて、そろそろ

営業終了。




「ちょっと寂しいね」と

れーみぃが言う。



めぐは、無言で頷く。



言い知れぬ感激で、胸がいっぱいだ。

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