第437話 little kindness

ほんとは、国、ってそういうものだと思う。

神様もそう思っていることだろう。


みんなが、ゆたかに暮らせるためのもの。



なので、さっき臨時停車した温泉駅の

そばの人々が、善意で


食べ物を分けてくれた、その気持に

みんな、感謝して。



乗客の人々は、無事に目的地に着いたら


「今度は、あの温泉駅へ旅行に行って、お礼をしよう」



そんな風に思ったり、


「あの温泉駅で、お世話になった料理人さんや、ホテルのひとに

お礼の品を心を込めて贈ろう」


なんて思う。




それが、結局


温泉駅のそばにある、小さなリゾートのお客さんが増えたり、

国鉄や、郵便局、贈り物のお店が


商業的に潤うのであるから


それは、結局経済である。




善意によって、誰しも幸せな気持で

経済が潤うのであるから


それは、いい事で



「無駄だ、損だ」として、炊き出しを断ってもいいけれど


そういう、排他的な気持は結局、不幸を呼ぶし

後で、損をするのである。



困っているときに、助けてもらえた事を

人は、忘れないものだし


そういう人々の、温かい気持を有難いと思うものだから


「同じ、お金を払うなら、ああいう人たちに払いたい」と


思うものだろう。








めぐと、れーみぃのおもいやりを



おばあちゃんも、忘れないだろうと思うし




一見、怖いような列車料理人の人の、温かい気持も


忘れないのだろう、そう思う。



温かい気持の人たちが、輪になっていければいいな、と


めぐは思ったりもする。






神様も、もちろんそう思っているのだろう(笑)。





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