なんだろう?こんな時あるよね

来未 希(くるみ のぞみ)

第1話 この恋って何型ですか?

あーーー

幸せになりたいなー


大きな声で叫んでいる女の子が今回、主演の

「田中 瞳」

友人からはシンプルに「ひとみ」とよばれている

大学4年生 4月から新社会人となる


そんな女の子の恋って何型なんだろう


「ねーねー」と声をかける友人の女の子

 「佐々木 真琴」


うん?

どうした?

真琴


「もう私たち卒業だよ彼氏いない暦。。。年齢なんだけど!!」


うーーーん

でも、いまどき珍しい事でもないでしょ!

それに出会いが無かったし

イケメンもいなかった

はず!!!


「それな!」

「なんで私たちの前に王子様が現れなかったのだろう?」


そんな言われてもタイミングとか色々あったんじゃ、、、

ないか   な  ?


「瞳はさ、モテてないわけじゃないじゃん」

「実際にあと少しで恋人になれたかもしれない人がいたわけだし」

「何人も!!」


瞳は少し青い空をみあげた


瞳と真琴の間にすこし重い空気が流れた


「あっ、、、ごめん」

「思い出させちゃったよね」


うん   かなり   いや  ちょっと だけね、、、

まー

過ぎたことだし今は彼氏とかは考えられないよ

だって一ヵ月後は社会人だよ!

いじめられない様に頑張るよ!


「そう  だよね  」

「なんか   」

「ごめん     」


じゃっ!!

私、これからバイトだから

真琴また連絡するよ

またね


「うん」

「連絡、まってるね」

「バイト頑張って!」


瞳はすこし駆け足で真琴から逃げるように去っていった

真琴はなにも悪くない私が逃げているだけだから


でも、やっぱり忘れられないよ


ずっとずっと一緒に居たんだよ


これからも

これからも


ずっとずっと一緒だと思っていたから


悲しい別れは一年以上前だけど

私の記憶からも薄れても良いころだと皆が思うだろう

でもね


記憶が薄くなるなんて事はないんだよ

これからも

ずっとね


あの事故が無ければきっと

私は彼と同じ空気をすっていたに違いない

だって

あの日、彼から好きって言われた、、、

21歳のあの夏にちゃんと言われた


そう

あの約束どおりに


「相変わらず小さいなひとみ」

「小さいからどこに居るかわからんよ」

3歳年上の隣の家のお兄ちゃん


そんな事ないよちゃんと大きくなったもん

小学生の頃の私では無い!!


「まー」

「5ミリくらいだろ」

「そんなんじゃわかる訳ないよ」


とても、優しい人だった

そして、私はなぜかお兄ちゃんの事を気になりはじめ

知らず知らず私は

年に何回もお兄ちゃんに告白をすると言う

今、考えると変な子だ


私が第一志望の高校に受かったら私と付き合ってください!


「うーーーん」

「もう、高校生になるのか」

「はやいな    」

お兄ちゃんはいつも良くお喋りをしてくれるのに

あの日はあまりお喋りをしなかった


わかったーー?

受かったら付き合ってほしい!

ずーーーっと

言ってるよ

そろそろ答えてよ

「高校生と大学生で付き合うのはどうなんだー?」

「大学の奴らにロリコンって言われたら俺が困る!」

「だから付き合わない!」

目にシワがよるくらいの微笑で笑っていた

なんか

懐かしいな


「ひとみ!」

「これからは年に何回も告白するな」

「高校にいけば色々な物をみて、触れて成長をしていく」

「俺よりも可能性が広がる!」


「まー」

「それでも何だ   行事的なモンだったら」

「一年に一回ならいいぞ」


お兄ちゃんは笑声で話していると思ったら

急に真剣に言葉をだしてたな


私は約束をしっかり守った1年に一回

告白をした。

お兄ちゃんより良いとおもう人が居なかったから   。。


私が高校3年生になった時

私は告白をされた

お兄ちゃんに


「二十歳になっても俺の事が好きなら     」

「ちゃんと付き合おう」

「今は、勉強をがんばれ」


あの時の顔はきっと忘れない

忘れる事なんかできない

忘れちゃいけないんだ


私は、がんばった大学も受かった

2年がんばればお兄ちゃんと

付き合える

だって私

まだ、好きだもん

19の誕生日


「ひとみ」

「大学は楽しいか?」


うん!

メチャクチャ楽しい!


「よかったな!」

「瞳は小さいから埋もれてないか心配で」


そんなに小さくないよだって160あるもん


「そこそこでかいな」


お兄ちゃんが毎回毎回

小さい言うから

いろいろやってみたんだよ!

お兄ちゃんは凄い笑い

そして


私の記憶がぼんやりと全てがなかったような気にもなった


「瞳、誕生日おめでとう」

「もう、二十歳か」

「俺は、23だ」

「お前と話してると悪い心が浄化されてる様にいつも思ってた」

「そんな子がもう20で大人か     。」

「なに言ってるんだろうな   俺    。」


ねー

ねー

私、二十歳だからお兄ちゃんの彼女になっても良いんだよね?


「・・・・」

「俺、実は彼女がいるん      。」

「だから          。」


えっ

約束は

二十歳の約束は


「ごめん      。」


私は泣き崩れた


「2     。」

「       卒業したら         。」

「ひと               。」

「    んと     報告しなきゃな。」


22歳、大学を卒業したら一緒に暮らそう

そして23歳で結婚しよう

30歳で子供たちと旅行にいこう

33歳になったら二人で旅行にいこう

35歳の年に瞳をきっと俺はまた好きになる

40歳の瞳

50歳の瞳

きっと俺はまた好きになる約束をする


言ってくれたよ      。

言われた私はこれからどうすれば良いの?


あなたとの約束はどうすればいいの?

しがみついちゃうよ

だって

まだ

すきなんだもん


でもね

私は、今をいきてるから

乗り越えなきゃね

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