朝の月

朝の青空に白い月

まるで別の惑星に来たようだ

そう思った刹那

風景は激変する


荒涼とした何処までも続く砂漠

黄褐色の砂丘が大波の様にうねり

巨大な砂岩があちこちに点在する


空はいよいよ青さを増し

オアシスの水面にまだ消えやらぬ星を映した


ここは冬だというのに

平行世界では乾いた熱風が頬を撫でて


遠くに塩を運ぶラクダのキャラバンが見える

一列に連なって

遥か彼方の街まで行くのだ


こんな景色を見せられては

唄を唄うしかない

唄は風に乗って

キャラバンへ届くだろう


こんにちは遠くの人

私はここです

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