5月5日Ⅶψ(13)

どうもおかしいですね。

昨日、いえ前回と言いますか。

前回の内容とかなりの差異が見受けられます。

まず前回と大きく違う点は、この場に二階堂さんがいらっしゃらないこと。

また、敵の間者が襲ってくるタイミングです。

前回は、女子会が始まって1時間ほどして、四咲さんがお手洗いに立った時に襲われました。

しかし今回はもうすぐ2時間が経過しようとしているのに、敵が襲ってくる気配がありません。

どうしてでしょうか。

ただ、襲ってくる敵がいないのであれば別にこちらにとってメリットではあるのですが。


「愛奈様。慎之助様からです」

そんなことを考えていた時、汀が私の携帯の着信画面を見せてきました。

着信主はお父様からでした。

「申し訳ありません四咲様。暫し席を外させて頂きます」

私は一例すると携帯電話をみぎわから受け取り、ホールの外へと小走りで向かいました。


「もしもしお父様?」

「愛奈か。お前は無事だな?」

「・・・?はい。どうかなさいましたか?」

「言いにくいのだが、今しがた楠木架那君が何者かに攫われてしまった」

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