4月30日Ⅵθ(19)
ひょんなことから始まったこの勝負。
勢いで受けてしまったものの、実際のところどうだろうか。
去年ならまだしも、ここ1ヶ月やってないんだよなぁ。
しかも構えからして向こうも確実に経験者、恐らく有段者。
架那ちゃんには言ったことなかったけど、実は私剣道有段者でそこそこ名を馳せてたりしたんだよねぇ。
まあ今は辞めてるから昔の話だけど。
架那ちゃんの言ったら武闘派はやだって思われそうでまだ言えてないけど、いつか言わなきゃだよなぁ。
「もういいか?いくぞ」
警棒を長く見つめ、思案していた私に、彼女は切先を向けて言う。
…っ。
ああ、そうだ。
思い出した。
これが戦いの前の空気感、そして緊張感だ。
やっぱりこの人、確実にできる。
今確かに実感した。
「いつでもいいですよ」
「では、先に一本入った方の勝ちだ。行くぞ!」
彼女はこちらに向かって勢いよく走り出した。
「はああぁぁっ!」
私は彼女に向かって大きく縦に一閃する。
この勝負絶対に勝つ!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます