4月30日Ⅳθ(10)

家を飛び出したはいいものの、どこを見に行こう。

一回架那ちゃんの投稿道辿ってみようか。

「かなちゃんまってて!」

私は夜の街に向かって勢いよく走り出した。


駅を出て、太い道路に出て…。

記憶を頼りに、架那ちゃんに教えてもらった駅から家までのルートを走っていく。

ん?

あれなんだ?

街灯の光を反射してキラキラ光っている何かが、ガードレールの足に付いている。

真っ白で透明…?

鼻水みたい?

いや、中にキラキラしたラメみたいなのが入ってる。

これ今日作ったスライムじゃないの!?

もし違ったら急いで手を洗おう!

えい!

くにくに。

やっぱりスライムだ!

でもなんでこんなとこに架那ちゃんの作ったスライム…?

もしかして誘拐!?

可能性はある。

確か、袖にスライムついちゃったのが取れなかったって言ってたし、それが偶然ここについた?

いや、恐らく誰かに襲われたはずみで、ここについたと考えるのが適切だろう。

襲われ、気絶させられて倒れれば、大体この辺りの位置に角度的に倒れ込むだろうし。

その線が濃厚な気がする。

でも、だとしたら。

だとしたら、私はどうやって架那ちゃんを探せばいいの?

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