第七十四話 日常・皆のお仕事2


今度はヒモノを作ってる養殖の方に顔を出してみた。

最近はヒモノ貰うだけで、ろくに話もしていなかったのだ。



おう!これが大量にヒモノもらえる秘密か!!!と感動するユータ。

別にひみつじゃなーっすけどー、とリーダー。


あたり一面に日に向けて斜めになったすだれ(上全面に開いた魚)が。そして、でっかい物干しみたいなところに吊るされた、一本の糸にいくつも結ばれた、ヒモノ。


「捌いてからやわらかいうちはすだれで干して、固くなってから糸に結んで干し直すってのは、前と変わってないよ。ただ、量を多くできるようにしただけさ。堀が何倍、何十倍?もの長さになっただけだからさ。」


なので、塩水の樽は、もうでかい水槽みたいなのになっている。それが幾つも在る。

さばいたのをつぎつぎに突っ込んでる。


で、一番最初に漬けた水槽をの出して、出したものからすだれに乗せている。

順番でやっているので、ぶっこんでいる水槽の手前が一番長く漬けている水槽だとわかりやすい。魔法で水槽を移動して、常に手前のが一番長く漬けてる水槽になるようにしているとのこと。

養殖班ヒモノ組は人数が5倍になったという。


「あれ?味付は?」ユータ

「ああ、あれは、あっちの建物の中で。」

以前は小さな小屋だったが、今はもう立派な工場?デカイ納屋みたなのになっている。


「すげーな大量生産じゃん、、、」ドーラ

「うん、誰に教わったわけでもなく?」ユータ

「はい、僕らで考えて、な!」と仲間に顔を向け同意を求めると、

「「「おう!」」」と。


恐るべし子どもたち、ってこういうことを言っているのかな、と思うユータ。

違うけど。


ユータとドーラは、いつもうまいヒモノをたくさんありがとうと礼を言って次に向かう。



さて、今度はどこに行こうか?と歩きながら思案していると、いい匂い。

ブレス跡の方だ。

堀の外側がブレス跡。殆どの場所ではブレス跡と街の間に森とか農地が在るが、森が狭い場所、ほぼ無い場所もある。

そこだけ何かの理由で開拓されたらしい。


ブレス跡に行って見ると、新設狩り部隊が昼飯?の用意している。

「おう!なに、もうお前ら獲物とったの?」ドーラ

「はい!ツノウサギが側に居たので3羽獲れました。なので、獲った僕らが今日のお昼の当番。」

そっかー、朝から頑張ればラッキーなんだなー、、とユータ。

森に入って動き回るより、メシの支度しているほうが楽しい。


今何人で行動してるんだ?とドーラが訊くと、12人だという。4人の3チーム。ガンダさん、ジオさん、ザクさんが1チームづつ見ているそうだ。

「おまえらを見ている人は?」ドーラ

あっち、と指差す方向見ると、畑に入って畑チームとなんかやっているザク。


「まぁ、、メシの支度は、もうお前らのほうがうまいからな、、」ドーラ

「まぁ、、」


なんかでかい魔獣とかアンデットみたいなヤバイのとかいなかったか?と訊いたが、そこまで深くは入っていないそうな。ダンジョンの無い森なので、さほどマソが強くないので「あまり期待スべきではないですね」とダンマスが言ったという。


「まぁ、、あのひと(人間じゃないけど)は、桁が幾つも違うから、気をつけろよ?」ドーラ

「はい!だと思ってました!!」

うん、賢い子達で助かる!


最近はツノウサギが多いんで巣穴でも出来ているだろう、と銀月の人たちが言っているとも言う子どもたち。

「よかったな、あまりかっぱがなければ、ずっとうさぎ肉確保だぞ!」ドーラ

うん、それはらくちんだ!と子どもたち。

ごはんの確保は楽な方がいい。多く狩れる。


イノシシとかオークは?と訊くと、オークはけっこう入らなければいないそうです。イノシシはまだここいらにはあまりいません。だからこないだのスペシャルオークとスペシャルミノは美味しかった!と子どもたち。


「ああ、中間の街だなぁ、、おまえら、がんばって早く中間の街に行くことを許してもらえるパーティになれよ。あそこ、冒険者すげーぜ?なんかみんなジョニーみたいなの。」ドーラ

子供達、なんか想像してる。

・・・・

どっ!!げたげたげた、ぎゃーはっはっはっは!あーはっはっは!とそれぞれの笑い声で爆笑していた。

い、、いっつ、、じょに、じょにーが、、まちじゅう、、、、、

どっ!!!


いや、そーゆーの想像は、、こわくね?


「ようジョニー!どこいくんだい」

「ああ、ジョニーおはよう、俺はこれから森にオークを狩りに」

「ジョニーこそ、逆に向かってどこいくのさ」

「ああ、夜の狩りから戻ってきたんで、これから風呂浴びてねるのさ」

「ふーん、で、その狩りのお相手は美人だったかい?」

「あっはっは!昨晩は、、、外れたね」

おう、お気の毒様、、、


とドーラが一人芝居やったら更に大爆笑!

肉を焦がすところで、ドーラがザクに叱られた。


で、この4人がジョニー(ホンモノ)に会って大爆笑し、ジョニーがわけを知り、そこにいたテイナもそれを聞き、今度はテイナに叱られたドーラ。


いーよ、んじゃ、こんどは”俺がいっぱい”でやるから、、と思ったドーラ。分裂魔法とかないかなー、ダンマスに訊こう、と思った。

リアル「いっぱい」をやるつもり、、か、


「うん、想像してみた。やっぱりジョニーいっぱいには届かないんじゃないかなぁ、、」

非情なユータ。

がっくり折れるドーラ、、、

あ、いや、まてよ?

おれはそこまで3枚目じゃない、ってことか、、、

ドーラ復活!


察したユータ。さすがコンビだかダンマス認定兄弟だかだ。

「酷いね?」ユータ

あっはっはっはっは! ドーラ高笑い。


んじゃ、ザク一杯は?とユータに想像させるドーラ。

首を振るユータ

ジオじゃーおもしろくないだろー、と、物色するドーラ、、

「・・ニヤ、は?」

・・・・・・・・ほわほわほわ、、、と幸せそうなユータ

ああ、もふもふ+ご飯担当だからな、、、と理解するドーラ


「マキ」

・・・・ぷw(ユータ)


「え?なーに?」

実物居ました、、


また叱られるドーラとユータ。


でも、満月の3人にも、その「いっぱい」は、その後しばらく密かに流行っていた。


ユータの顔みて逃げ出して影でぷーーーとか笑わんでください皆さん。


さすが階層主希望却下された、実力はだれよりも在るかも知れないが見た目で却下された、ユータ!ジョニークラスであった。


その後、ジョニーとユータが並んだツーショットのでかい念写が、街のでかい食堂の端に飾られた。

たまに3人が来てそれに見入って、すぐにどっかに逃げ込んで、そこから複数のぷーーーーっ!!という音が聞こえるそうな。


「だって邸の食堂とか厨房だと危ないでしょう?」テイナ

納得したドーラだが、、ヒデェな、、女の子って、、、そこまでやるか・・・w

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