第336話 あいあい
2号車は、ビュフェ、みたいなカウンタースタイル。
景色が楽しめるように、窓際のカウンターもあって。
3号車寄りに、スタンプの台があって・・・。
友里絵は「あ!これかー」
さかまゆちゃんは「ハイ」と、にこにこ。4人に乗車証。
由香は「絵葉書かな」
さかまゆちゃん「ハイ。送れますね」
愛紗「スタンプを、綺麗に押すのがまた、技」
菜由「イモ判みたいに」
さかまゆちゃん「なつかしいですね」と、にこにこ。
髪型が、大正モダン・ガールみたい。だけど
幼い女の子がしてると、可愛い感じ。
友里絵は「さかまゆちゃんのちっちゃいころ、可愛かったね、きっと」
さかまゆちゃん「えー、そうですか?」と、びっくり。
「そんなふうに言われたことないですー。」と、可愛い言い方。
由香「昔っから大きいの?」と、由香。
さかまゆちゃんは「ハイ。小学生から大きくて。いつも席は一番後ろ」
友里絵「昼寝に最適」
ふふふ・・・と、さかまゆちゃん。かわいく笑う。
由香「アンタと一緒にすんなって」と。つっついて。
友里絵「そーなんだぁ、あたしは大体前の方だから。寝たくても寝られない」
由香「寝てたじゃん」
さかまゆちゃんも楽しそうに笑う。「同じ学校ですか?みなさん」
友里絵・由香「あたしらはね。神奈川の」
菜由「あたしと愛紗は別。九州組」
友里絵「組かい」
由香「なんか、あちらの組みたい」
友里絵「三年ん~、B組~ぃ!!」
由香「そっちじゃなくて」(^^)
さかまゆちゃん「ホントにお笑いコンビみたいですね」と、にこにこ。
列車がスピードを落とす。と・・・・。
線路に沿ったたんぼ道の彼方から、騎馬兵みたいなインディアンの扮装をした人馬。
ぱかぱか。
3頭。
友里絵「あ!お馬さんー。」
由香「乗馬好きだもんね、友里絵」
ぱっかぱっか。
さかまゆちゃんは、カウンターのところにあるマイクでアナウンス。
ーーー列車強盗、ではありませんのでご安心ください(^-^)。
地元の乗馬クラブの協力、アトラクションですーー。
友里絵「どうせなら撃ちたいなぁ」
菜由「アブねー奴」
由香「ハハハ」
菜由「ゆりゆりちゃんね」
友里絵「え?ゆるゆりみたい」
由香「ハハハ。深夜アニメかい」
友里絵「あんたはゆかゆか・・じゃ、つまんないね。あおゆかだと
なんか虫みたいだしなぁ」
由香「ほっとけ」
菜由「ハハハ」
友里絵「でも、なゆなゆだとなんか、可愛く聞こえるね」
菜由「何が言いたい」
友里絵「別に」
愛紗「あたしは、それだと・・。」
菜由「アイアイじゃ、お猿さんだしなぁ」
友里絵「♪あーいあい、あーいあい♪」
由香「ハハハ、幼稚園から成長しとらん!困った、困った!」
菜由「御前様かいな」
列車が減速し始める。
「駅かな?」と、友里絵。
カウンターの中に居た、もうひとりのCAさん。
すらり、スリム。顔立ちすっきり。
フランスのお人形さんみたいに、白い肌。
黒髪、まっすぐ。マシュルームみたい、ちょっと長めに
面長。ふたえ。
つぶらな瞳。
にっこり。
マイクで、アナウンス。
ー間もなく、阿蘇、阿蘇に着きます。2番乗り場、右側のドアからお降り下さい。
列車は20分ほど停車致します。阿蘇、草千里方面、路線バスは
改札を出まして左側、バスセンターに御座います--
ちょっと、お鼻に掛かる、フランス語みたいな声。
「かわいーな、あの子」と、友里絵。
とことことこ・・・。と。「こんにちはー」
その子「いらっしゃいませ・・さかまゆのお友達?」
友里絵「ハイ。ゆりゆりです」と、言うと
その子は楽しそうに笑った「かわいい!ゆりゆりちゃん!」と、言って
にっこり。
友里絵は、カウンターに乗り出して見た・・・ら。
スカートの横のチャックが開いてる(^^)。
白いレースのパンティが見える。
友里絵は「ねね、チャック開いてる」と、つっつく。
その子は「え!、いやーあー、エッチー!」と、後ずさりして。カウンターに屈んで。
それだと、余計チャックが閉まらない(笑)。
さかまゆちゃんが来て「どしたの?とも?ああ、だーれもいないわよ。
あたしが盾になってあげる」と。
おおきいから(^^)。
ともちゃんは「ありがと」と言って。それでも気にして
床に立てひざして。チャックを閉めた。
「ふう」と、ふつうの顔になる。
「ごめんなさーい」と、にっこり。何も言わないと
お人形さんみたいに、すっきり、凛。
友里絵は「フランス人かと思っちゃった」
名札は
熊本車掌区
鈴木
とあるので
由香は「日本人だって」と、(^^)。
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