第37話

 端的にテストの結果を表すといつもよりできたが全体で見ると可もなく不可もなくだった。俺にとっては大勝利だったのでそれはそれでよしということにする。


 ★★★★★


 テストが返ってきた次の週の月曜日の事だった。いつも通り、いや、異常にすっかり慣れただけで未だに異常なのは変わらない昼休憩に神崎さんが唐突になにか思い出したように口を開いた。


「創時君、バレー興味無い?」

「ん? ないこともないけどどうかしたのか?」

「いや、今週末に練習試合がうちであるから見にこないかなぁって思ってさ。球技大会も近いし参考になるかもよ?」


 そういえば球技大会なんてあったな……バレーとサッカーを選べるんだっけ? 


「いや、サッカー選ぶかもしれん。とりあえず負けても怒られない方にするわ」

「少ない方かぁ……毎年サッカーもバレーも大盛り上がりだからわかんないかなぁ……今日の放課後決めることになると思うから」

「なるほど」


 まぁ、どっちに出てもしばかれそうだから身体的接触のないバレーの方が安全そうではある。一応、中二まではガチでやってたから足は引っ張らないと思うし……人数的に大丈夫だったらそっちにしよう。


 ★★★★★


 時は過ぎ去り放課後


「はーい、球技大会の競技決めるからその場にいてね〜」


 6限が終わったあとに行事委員さんが前に出て話す。二学期頭の文化祭の時よりもだいぶ口調が砕けてきてた。


「えっと、男子はバレーとサッカー、女子はバレーとドッチボールがあります」


 司会を始めた途端口調が戻った。


「えっと、経験者枠とか無いので自由に立候補しちゃってください。5分後に聞きますので話し合ったりしてもらっても構いません」


 ワイワイガヤガヤ


「そういえば神崎さんってバレー部だったんだな」

「そだよ〜」


 会話は苦手です。


「そういえば、創時君は何か部活とかやってなかったの?」

「途中でやめたからやってたって恥ずかしくて言えないわ」

「フゥン……ちなみになんで辞めたの? 良ければ教えて?」

「怪我。足首が折れたから」

「あぁ、なるほど……」

「うん。中二の終わりで、最後の試合には間に合わないって言われたから辞めたんだ」

「そっか」


 なんと言うかすごく悲痛な顔をしている。


「その、あんまり深刻な話じゃないからそんな顔すんなって」

「5分経ったので聞いていこうと思います。まず女子から〜……バレー出たい人」


 パラパラと手が挙がる。神崎さんもあげていた。


「今年は勝てるね」

「な」


 などと言う声が聞こえるから多分バレー部の人が多いのだろう。あんまり認知してないから分からないが。


「ドッチボール」


 残りの女子が手を挙げる。


「じゃあ男子行きまーす。サッカー」


 バッ、とかなりの数が挙がる。20分の15人くらいだろうか……多分人気だし、戦犯になりにくいから多いのだろう。


「多いのでバレーを確定してから話し合ってください。バレー」


 俺が手を挙げると隣から驚いたような雰囲気が伝わる。やはり5人しかいない。1人はバレー部なのだろうか、自信たっぷりに手を挙げており、残りの3人は成り行きでなったみたいだな。あまり体育とかで優秀なイメージはない。


「サッカーは強いけどバレーは隣のクラスが最強だからね」

「そうねぇ……6分の5をバレー部で固めれるのは強いよね」


 だそうだ。負け確ならいいじゃないか。気楽にやろう。トーナメントだから当たるかは分からないが。


「創時君? バレーするの?」

「週末見に行く分は無駄にしたくないからな」


 真っ赤な嘘である。見なくてもルールとか諸々全部知ってる。


「そっか!」


 神崎さんはとても嬉しそうに顔を輝かせ笑った。行くって選択をして良かったと思えた。あとから知ったことだがうちのクラスにサッカー部が7人もいたらしい。そりゃああなるわな。


          〜あとがき〜


 いつも読んで頂きありがとうございます! もうあと15話程度(希望薄)で完結すると思うのでもう少しお付き合いください!

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