第14話 友の助言
せっかくの三連休
俺はやっぱり
何もないまま
いつもと変わらない日常を過ごしていた
いや
後半は
嫉妬と妄想で頭がいっぱいになっていた
奏からはメールが来たけど
要くんの部屋で眠ってしまったことや
その間に俺が電話したことには全く触れることは無く
いつものように
”今日は天気よかったね
練習頑張ってね”
と定型文のような文章が届いた
何も思わないのかな?
それとも
要くんは奏に言ってないのかな?
分からない
頭を抱えていると
幸助と唯香が話しかけてくる
「愁、どうした?」唯香
「この間からこいつ
ずっとこんな感じ!!」幸助
二人の顔を見る
唯香はともかく
幸助に言ったらまた
面白そうに色々言ってくるのかな?
でも
こいつ
恋愛マスターだしな
意外といいコメントしてくれるかも・・・
「何だよ
俺の顔がそんなに男前か?
見つめんなよ」幸助
ちょっと笑ってしまう
すると唯香がホッとした顔になって
「愁がそんな顔するのは
サッカーの悩みじゃないね」唯香
ご名答
唯香はさすがマネージャー
俺を良く知っている
「あらあら唯香
愁の事は手に取る様にわかっちゃうんだね
見つめてる時間が違うもんね~」幸助
幸助が茶化すと
唯香は少し頬を赤くして
幸助の脇に肘鉄をくらわす
幸助は悶絶しながら
「っで、どうしたの愁?
言っちゃいな
スッキリするぜ」幸助
俺は幸助と唯香に
奏の電話に要くんが出た事をはなした
「・・・俺、変な妄想しちゃってさ・・・」愁
幸助は腕組みをして考える
唯香を見ると
頬を赤くして目を逸らす
俺、変なこと言った?
すると幸助が話し始める
「そりゃ~お前は普通だよ
妄想しちゃうよ
自分の部屋で美少女が無防備に寝てんだぜ
抱っこしてベッドに転がしても起きないんだぜ
そりゃ~なぁ、唯香」幸助
幸助が唯香にふると
唯香はむっとした顔でそっぽを向いて
「は?何よ
私に何て言わせたいのよ!!」唯香
唯香が幸助を睨みつける
幸助はそれを嬉しそうに見ながら話を進める
「動かしても起きないなら
おっぱいくらいは触っちゃうな
俺なら
スカート覗いたりもするかも
俺なら
いや
チューくらいはしちゃうかな?
そんなことしたら
止まらなくなちゃうよね・・・俺なら」幸助
幸助は楽しそうにニヤニヤして妄想する
「俺の彼女の話だぞ!!
お前が変な妄想くり広げるなよ」愁
むっとする俺に唯香が言う
「ちゃんと話したら?
電話とかメールじゃなくって
会って顔見て
そういうのは嫌だって言った方がいい
何かあってても無くっても
うやむやにするから気持ちが悪いんだよ」唯香
唯香がバサリと斬ってくれた
その切れ味はすごいもので
当たり前の事ではあるけど
正しい意見は胸に刺さって
ある意味
勇気が湧いてきた
唯香ありがとう
一応、幸助も・・・
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