狂笑の召喚士 〜世界は残酷なれど、それでも世界は美しく。

童慈

プロローグ

いつもと変わらない朝。学校に向かう準備をして家を出る


「いってきます。」


いつもと変わらない適当なセリフで家をでる。自転車のペダルを漕ぎ、冬の乾いた向かい風に苦戦しながら前に進む。


「寒いな〜」


いつも通る横断歩道を渡る変わりない日常。愛すべき平凡な日常。


しかし今日はいつもとは少し違うことがあった。


いつもはひっかかる事のない信号に引っかかってしまった。


「たまにはこうゆう日もあるか。」


青信号になり横断歩道を渡っていると、横からトラックが迫っていた。


「は?」


気づけば体は宙を舞っていた。遅く感じる時間の中でトラックの運転席が見えた。


トラックの運転手の目は閉じていた。


(居眠り運転で死ぬハメに会うとはな。)


徐々に近づいてくる地面にせめて、痛くない事を願いながら目を閉じた。


目を瞑って体感で1分程が経った。いつまでも訪れない痛みに不思議に思い目を開く。


「えっ?」


目を開けると、俺は青々とした草が生い茂る草原に寝そべっていた。

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