愛と争い

形は違えども

恋愛もまた、類似なもので

現実、3次元空間にある恋愛対象の中にある、心。

ーそれは4次元の存在だー



それを、自らのイメージにある理想

ーそれも4次元の存在ー


に、合わせようとするのが恋、である。



人間の場合である。



天使さんや悪魔くんは、元々4次元の存在なのだが

例えば、悪魔くんの恋するイメージが

天使さんに存在するかは不明。

だいたい、天使も悪魔も性別がない(笑)。

あくまでイメージである。



それが恋なら


愛は、その3次元的な存在、つまり

人間そのものを慈しむ行為である。



相互に愛し合う事は美しい。




例えば人間の恋愛は、ひとりにするもので

根拠は進化生物学・比較進化論である。



生物が単為生殖として、生命進化を始めた後に

有性生殖と言って、ふたつの種が

遺伝子を選択しあう事で、環境適応が

進むようになった。


その時、生きている環境に合った種が残る。



その為に相手を選択するのであるが

高度に知的な生物である場合は

それに、文化的選択が加わるので


好みの形、好みの心。

そんなものを選択するのは、パターン認識で

ー過去に快かった記憶ー


を、選択している。



ふつう、出生してから最初の記憶の影響が大きいので

お母さん、お父さんのイメージが強かったりする

事が多い(笑反対もある。)





ただ、天使さんや悪魔くんは

生物ではないので、たぶん、心だけ、で

選択するのだろうけれど。


楽しい心。

嬉しい心。

愛おしい、心。



そこだけは、人間も同じだ。




好きな人への想いが叶わないとき

争いや憎しみを感じたりするのは

主に、動物的な部分である。



生殖は排他的で、ひとりとしか

一度に恋愛できない、のは

動物行動学的に正しい。


ひとり、子供を生むのに1年近く掛かるし

育てるのに数年掛かるから、である。


それなので、他の人間に排他、である。

そうできない時、憎しみや争いを感じるのは

致し方ない。




心の愛、例えば天使さんや悪魔くんには

その機能がないので

自由に恋愛ができる。

でも、そうはならないのは

わたしたち人間の感覚で、彼らを見てるから、だろう。



人間も、いつかそれから解放されると

いいのだけれど。




ルーフィの研究によって、この国は平和になって

争いは少なくなった。



恋愛の争いは、あるだろうけれども

それも、恋しい相手が幸せになる事を願えば

争う事はなくなる。


自分が欲しい、のではなく

相手が願う恋、それの成就を願う。



そんな人の心は、美しい。

欲を克己し、愛に満ちた心になれるのだろう。







悪魔くんの想いを、天使さんは

なんとなく理解した。


しかし、互いに4次元の別世界の者である。

天界と魔界に交流は無かった。





魔王が、魔界の扉を閉じたので

人間界に、悪魔くんはひとり。


人が争わなくなった事で

攻撃的エネルギーを食べている悪魔くんに

居場所はなく


やがて、死が訪れたら

魔界追放の身、ではあっても

再び、魔界審判を受けて


おそらく、地獄か....


人間界で善行をすれば(笑悪魔くんだが)。

動物界に行けるかもしれなかった。









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