20220630 物言わぬ生徒と察しのいい先生

 東京行ってる間、ずっと重しを乗せていた本がいい感じの出来栄えになった。ふふ。



 おととい、東京に行った時の話。



 琵琶の教室に行くとき、楽器を持っていく準備ができていなくて(ただの埃避けの袋しか持ってなくて、移動用の袋買わないといけない)、とりあえず撥だけ持って行った。

 あとチューナー。


 私の琵琶は、一式貰い物だし、周りに琵琶をやっている人もいないから特に価値もわかってなくて。


「とりあえず撥持ってきました!」

 と先生に見せる水沢。


 先生、神妙な面持ちで。

「たぶんね、これは柘植という木でできていてね。」

「ほお。」

「中古で15万ぐらい。新品だと40万ぐらいするかなあ。」


 変な声出ました。


 前の持ち主、すごい投資してたんやな……。

 先生、撥をさらに見て、角の削れ具合から「上手い人の削れ方してる。」と分析。

 もうわからんです。はい。


「こうなると琵琶も見てみたいな。」


 と言われたから今度持っていけるように頑張ります。

 そんなに高くないやつだと信じたい……持って行って高いやつって言われたら怖い……。



 ていうか私(の知り合い)が引き取ってなければこの琵琶捨てられてたんだよな……。おそろしい。



 あと、この間私の音楽遍歴を話したと思うんですが。

 別に言う必要ないか、と思って「大学の授業で琵琶半年くらいやってました。」しか言ってなくて。


 でも、それにしては弦を押さえて音を変えるのが初心者にしては完璧すぎたらしく、

「なんかやってた?」

 と言われてしまい。

「高校の時に琴を少々……。」

 と白状したら「早く言ってよぉ。」と責められました。



 逆に音聞いただけでそこまでわかる先生って信頼感がありませんか。

 あ、この先生はよさそうだな、と判断できたところもあります。



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