第2話 何かがきしむ音
聞きたくない音だ
非常に耳が不愉快な音だ
ぎぎぎぎ、と何かがきしむ音
この音はどこからだろうか
自分の体から聞こえる音
(無理をしていませんか)
自分の心から聞こえる音
ぎぎぎぎ 今にも自分は壊れそう
ぎぎぎぎ やめてくれよ
ぎぎぎぎ もう、こんなことから逃げよう
ドアがぎぎぎぎと音をたてて開いた
そこに立っているのは自分
もうひとりの自分がこちらを見ている
自分はびっくりした
向こうもびっくりした表情だった
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