詩集 Answer

Solution

それが問題だってことは‬

もう嫌になるぐらい

何度も聞かされたから‬

もう繰り返さなくてもいいよ‬

スケジュール帳が一杯になるから‬

目的も結果も‬

あやふやな栞で‬

これはデジャブなのか ――

そう思うぐらい‬

同じシーンの繰り返しで

目がまわりそうになる

そこに答えはあるのか

ホワイトボードで踊るのはただ

カタルシスだけのようだけど

誰かが耐えきれずに声を上げる‬

今日の犠牲者が決まった‬

我慢比べに負けたようだね‬

彼が答えを求められ‬

正解のない答えが提示され‬

誰もそれが正しいとは言わないが

言えないが

間違っているかもしれない理由なら

あとからいくらでも出てくる‬

何が正解で間違いなのか

そもそも正解があるのかないのか‬

あとで正解がわかるのかわからないのか

それすら

誰にもわからないけど

ただその問題を彼に担わせる‬

それだけはたぶん間違いのない

今日の答えだ

そもそも皆が求めているのは答えじゃない‬

本当に必要なのは答えなんかじゃない‬

必要なのは‬　

ソリューション‬

どうすれば解消できるか教えてほしい

問題を、課題を、不満を、不服を、不安を、恐怖を……

それが先送りするだけの方法だとしても

求められているのは‬

ソリューション‬

できれば誰かに解決してほしい‬

あれも、これも、それも、どれも、いつも、だれも‬……

たとえ自分にできることであったとしても

何もしないなら‬

何も考えていないのと‬

外からは見分けがつかないのに

僕に答えなど聞かないでほしい‬

あなたがほしいのは‬

どうせソリューションなのだから

本当はただソリューションが

聞きたいだけなのだから

ただ自分が救われるソリューションが‬

知りたいだけなのだから

手に入れたいだけなのだから

笑顔を、ありがとうを、夢を、愛を、誰かに幸せを……

与えることが

たとえ僕らのソリューションだとしても

それが正解だったとしても

答えだったとしても