第71話 ビートたけし曰く
“おれね、子供の時から死ぬ事への恐怖って人一倍あるような気がするの。小さい頃喘息で身体があんまりよくなかったし、大学の頃はガンじゃないかとずっと悩んでいて、「死にたくない。死にたくない」とずっと思っていた。
それが大学をやめて浅草のストリップ劇場に行ったときに、ここでのたれ死にしたら、まあまあしょうがないと思ってね。ようするに死にざまがないといやだなという気がしたの。
大学生として死ぬのはいやだけど、浅草のフランス座で売れない芸人として死ぬのならまあまあかな、と。「ああ、死ねる」と思ったら、それまで死にたくないと思っていた気持ちが楽になっちゃたね。
だから、生きる事にどう対処するか考えるよりも、死ぬ事を先に考えて、いつ死ぬかわからないということを覚悟しておいたほうが、わりかし楽に生きられる方法じゃないかと思うんだけどね”
死ぬことから逆算して人生を考える。自分の死にざまが納得できるのならそれでいい、と腹をくくる。それが悩まない生き方、人生の奥義なのかもしれません。
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