日記
QAZ
2010年7月16日から
2010年7月16日
確か、7月16日のことだったと思うので、とりあえず日付は2010年7月16日とする。大学での授業を終えて家路に着いた道すがら、私は一冊の日記帳を拾った。雨に濡れたのか、ページがヨレていたが、まだ辛うじて読めそうな日記帳。もともとの装丁は深い緑色だったようだが、汚れて黒ずんでいた。何を思ったか、私はその日記帳を持ち帰ってしまったのだ。ほんの少しばかりの好奇心だった。
2010年7月22日
数日経っても日記帳は開いていなかった。ページがくっついて、無理に剥がそうとしては破れてしまいそうだったからだ。しかし、他人の日記帳を読もうと言う背徳感...私は興奮を覚えていた。変態だと自分でも思うが...とにかく本の中身を見るべく方法を調べていく。凍らせるだとかアルコールだとかいろいろ調べて全部試してみた。他人の日記帳など修復は頼めないから慎重に自分でやっていく。とりあえず上手くいきそう。8月には全部通しで読めるだろう。楽しみを取っておきたくて中身は見ないように作業していくことにする。
2010年8月13日
全ての作業が完了した。これで日記が読める。ページがそんなに多くないようだが、次のページから書かれていた内容を移していくことにする。
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