アクトレス
赤坂ペンギン
第1話 五十嵐 真梨
「皆さんこんにちは。本日のゲストは、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞の五十嵐真梨さんです!!」
コンビニに昼飯を買いに行こうとした時にテレビからその名前が聞こえたので、行くのをストップした。
「真梨さんーー!最高やー。今年で50歳やけど、相変わらず綺麗で大好きだわー。」
俺は赤羽類。20歳大学生。産まれた時からの五十嵐真梨ファンと言っても過言ではない。彼女がこれまで出演した作品は全て見ている。若い頃からクールで、大人っぽく、圧倒的ルックスを持ち、演技力には定評があった。ちなみに俺の一番好きな作品は「永遠の恋」
いいや、彼女が出るテレビは全て録画しているし、とりあえず昼飯買いいこう。
何にしよっかなー。とりあえずこのパスタにするか。(ドンッ)
女の人とぶつかった。
「すみません。大丈夫ですか?」
「あ、はい。大丈夫です。」
ん?
この声。そしてスタイル。あれ?この人もしかして、真梨さんじゃない??
「もしかして、五十嵐真梨さんですか?」
恐る恐る声をかけた。
「えっ。はい、そうです。」
驚いた様子でこっちを見てきた。
「大ファンです!良かったら、握手して貰えませんか?」
「あ、はい。」
マスクであまり口元は見えなかったが、驚きとそしてどこか疲れたような顔をしていた。が、それどころじゃない。テレビでいつも見るあの大好きな女優とばったりコンビニで会ったのだ。
妄想が広がる。もしかして、家この辺なんじゃないか。また会えるかもしれない。そう思いながら、恥ずかしくなった俺はそそくさとレジに向かった。
レジからゆっくり歩いて、真梨さんと一緒ぐらいで出れるようにした。
人生最高の日だ。そう思った。
「あの、あなた、もし私のファンなら、私のマネージャーしてくれませんか?」
彼女の急な発言に思考が止まった。
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