第24話 新しい施設がオープンね!

 弟くんが鍛治職人のリストを貰って来た。全部で20名が選ばれたみたいね。


「地下に鍛治施設と大浴場が完成したらしいよ」


「じゃあ狐火を出しに行かないとね」


 店の外に出ると馬車から冒険者っぽい人達が降りて来た。


「ああ、ちょっと用事があるのでそこの家で休んで下さい」


 弟くんが冒険者達を家へ案内して戻って来た。


「今日から何組か冒険者パーティーが増えていくからね」


「また支援すればいいのね」


 洞窟に入り、モッチさん合流した。新しい鍛治施設と入浴施設を見せて貰い、炉の所へ来た。


 かなり大きな炉だ。ウチと同じ高さはあるね。


「これにちょうど収まる感じでいいんですね?」


「ええ、よろしく頼むわ」


「狐火!!」


 ボワッと巨大な青白い炎炉に入った。


「いいわ! 水を流して!」


 モッチさんが合図すると遠くにいた人が大きな輪を回し始めた。なんだか水の流れる音がしている。


「お湯来ました! 成功です!!」


「「おお!!」


 大浴場に移動するとお湯が大量に流れ込んでいるのが見れた。うわ〜〜 これに入ったら気持ちいいだろうな。


 鍛治施設の方ではさっそくカンカンといい音が聞こえ出した。あの音を聞くと私も叩きたくなる。


「今日、ドワーフ族は新たな一歩を踏み出したわ」


「何か大袈裟ですね」


 お風呂は男女別で2カ所あり、24時間入浴可能だ。常にお湯が出ているのでいつも綺麗。


 誰でも無料で使用していいんだって!!


「でも、男女別か〜〜 シュンとは入れないね」


「う、うん。そうだね。お姉ちゃん、冒険者達を待たせているから戻らないと」


 ああ、そうだった。今からでも入りたかったな〜〜


「よく冒険者達が来てくれたね?」


「どうも新しい王様がおかしな政策をやっているらしいよ」


「え!? あの勇者だよね?」


「うん。エリート至上主義政策だってさ。選ばれたエリートだけの国にするって張り切っているらしいよ」


『フォックステール』に戻って魔女の服を着た。ギルドマスターとして活動する時はこの服を着ると決めたんで!


 そろそろ自分で魔女の帽子でも作ろうかな。


 冒険者達の家に行って面会する。


「フォックステールのギルドマスター、ハルカです」


「私達は隣りの国で冒険者やっていましたが追放されてしまって……やる気があれば受け入れると聞いて来ました」


 女性ばかりの4人パーティーか……


「構成を教えて下さい」


「私がリーダーで魔法剣士です。後は魔法使い3名です」


「んん? 盾役は居ないの?」


「私達は女性だけのパーティーがいいんですが、盾役の出来る女性が見つからなくて……それでレベルが上がるのが遅いので不要だ言われました」


「ここには屈強なドワーフ族の女性戦士が沢山居ます。貴女達に合う人を紹介しますね」


「あ、ありがとうございます!」


「後は装備を渡して支援する事にしています。それと毎朝、ドワーフ族に強化魔法を掛けるので、そこへ来たら一緒に魔法を掛けてあげます」


「す、凄いです! そこまで支援して頂けるなんて!」


 レベル的にはあの新兵さん達に頼めばいいかな。


 ゴブリンは大幅に減ったのでドワーフさん達は村の奪還に動いている。戦力が落ちるのを冒険者が補ってくれたら、奪還計画は加速する。


 いける! これはいけるよ!

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