第22話 ゾンビにしちゃうね!
私と弟くんはドワンゴ国の名誉国民になった。
これにより私は国内の自由採掘権を得た。弟くんには特に何の特典も無いらしい。
さっそく大人のドワーフさん達に混じって鉱山の最深部へと採掘に向かった。
取れる鉱物は鉄鉱石。さすがに最深部は距離があるので1日1往復に回数を減らした。
店の周りに建物が沢山出来た。どうも貸家らしく、小屋に住んでいた冒険者達がさっそく入居したらしい。
冒険者達は大活躍していてかなり稼ぎが良いみたい。
たまに育成の尾を付けてあげてるからレベルも高い。
私は絶賛引き篭もり中!!
鉄のインゴットを量産しているの! 品質は……
鉄のインゴット 品質 極上
って感じ! 当然だけどね!
もっと引き篭もりたいけど……今日はソウガ隊としてゴブリンを駆除にいく日。
頑張っているソウガとプラムに今出来る最高の武器をあげる事にした。鉄製の両手斧ね!!
ソウガ用はコレ!
アイアンアックス《青》 品質 極上
付与 素早さアップ 特大
氷属性 極大
刀身を青にしてみた! 男の子っぽいでしょ
プラム用にはコレ!
アイアンアックス《赤》 品質 極上
付与 素早さアップ 特大
炎属性 極大
刀身は赤! 女の子っぽいでしょ
ソウガもプラムも新しい武器をとても喜んでくれたけど、私は以前にも増してやる事が無くなってしまった。
あまりに2人が強すぎて敵に魔法を掛ける必要が全く無いんですけど〜〜
「ねえ、ソウガ。暇……」
「そんな事言われても……なあプラム?」
「この武器、完全にやりすぎ案件ね」
「もう作っちゃったし使ってよ……ねえ、ゴブリンってどれだけいるの? もう何匹倒したか分からない位だけど」
まあ、私は1匹も倒して無いけどね。
「ゴブリンは繁殖力が強いからな。でも、最近は少しずつ減ってきたような気がするぜ?」
「もうさぁ〜〜 全部吹っ飛ばしちゃおうよ〜〜 うん! そうだ! 森ごと消し飛ばそう!!」
「だ、駄目だそんなの! 人が住めなくなるだろ!!」
う〜ん……
名案だと思ったけど消し飛ばすと灰しか残らないか……
「ゴブリン……ゴブリンに倒して貰うのはどうかな?」
これ超名案だ! 何か凄く嫌われるらしいけどね!
「ゴブリンの死骸をゾンビにして突撃させるの!」
ソウガとプラムがジト目で見てくるけど、こっちには何の被害も出ない素晴らしい計画だよ!
「悪くは無いけど……ドンガ王に要相談だな」
「ええ、またやりすぎ案件を増やす可能性があるわ」
その日の夜。ドンガさんがウチに来た。
「死霊魔術か……そんな恐ろしい魔法まで使えるのか」
「作戦としては悪くないね。でも、ゴブリンを完全に駆除するのは無理だよ」
激減はするだろうけど周りの国からまた入ってくるんだってさ。
「ナナンゴ村まで最終防衛線を押し上げるか……だが、もう少し時間が要るな。鍛治施設がそろそろ完成する。そこで得た資金を新しい防衛線の構築に回せばいけるな」
「鉄を多く使った防衛線なら強固ですね!」
「よし! ソウガ隊を独立部隊にするぞ。自由に動いてくれていい」
ソウガ隊は第7特殊部隊に格上げされ、新兵3名が新たに配属された。
第7特殊部隊
部隊長 ソウガ 戦士 レベル 28
副隊長 プラム 戦士 レベル 28
参謀 ハルカ 大魔道 レベル 274
ソアラ 戦士 レベル 1
リリィ 戦士 レベル 1
ココア 戦士 レベル 1
「今日からソウガ隊は第7特殊部隊となった! ゴブリンを駆除する切り札部隊だみんなしっかり頼むぞ!」
部隊長になったソウガから激しいゲキが飛んだ!
「「「 おおお!! 」」」
私とプラムはジト目でソウガを見る……
何故か全員、女の子だからね!
「ねえ、プラム。これってアレよね?」
「ええ、アレですね」
ジトッ…………ハーレムパーティーね……
「ち、違うぞ!
成長の尾を新兵のソアラ、リリィ、ココアに付けた。
「まあいいや。えっと、それでは皆さんには回復魔法のヒールを覚えて貰います。これで戦闘終了後、ゾンビを浄化して片付けて貰います」
みんなにヒールのスクロールを配って覚えて貰った。
ソウガを先頭に陣形を組んで森の中を進んでいく。
「ゴブリンだ!」
ソウガはゴブリン5匹の群れを発見して瞬時に倒した!
「凄いですソウガ部隊長!」
「お強いんですねソウガ部隊長!」
「憧れちゃいますソウガ部隊長!」
「エヘヘ、た、大した事ないぜ!」
ジトッ…………
「はいはい。いきますよ〜〜 クリエイトゾンビ!」
サッとアルテミスの杖に持ち替えて死霊魔法を唱え、またサッと隠蔽の杖に戻した。
ムクムクっと死んだはずのゴブリンが起き上がった。
「うんいいね。こんな感じで手足をなるべく損傷させないで倒してくれると戦力になるわ。さすがソウガ様ですわ!」
「お前が言うと嫌味にしか聞こえないな……」
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