設定 蒼穹の奇跡
仲仁へび(旧:離久)
あらすじ
――あらすじ
「――その少女は無知なる人物だった」
コールドスリープからシノンが目覚めると、そこは彼女が生きていた時代から300年後だった。
結晶科学が人々を豊かにして、世界中に広まっている未来の時代。
シノンは、自分がなぜ永い眠りについていたのか分からない。
コールドスリープの影響で、記憶に欠けが生じていた。
シノンが分かるのは、結晶組織という組織に保護されているという事だけ。
彼女が起きた時代には、多くの魔物が活動していた。
結晶組織は、魔物から人々を守るためにある組織。
しかし、シノンが眠っていた安寧期間には、その魔物達が活動を停止していたらしい。
シノンは、結晶組織に再び眠る事を求められたのだが、そこに別の組織がやってきた。
彼らは、シノンを眠らせてはいけないと主張し、彼女を攫ってしまう。
蒼穹の騎士と名乗る者達に攫われたシノン。
シノンは彼等に、どうしてそのような事をするのか尋ねた。
彼ら蒼穹の騎士は、自分達こそが魔物の活動を止めていたのだと主張する。
けれど、権力を得たい者達が事実を捻じ曲げてしまったのだとか。
そこで、ちょうど良く「眠って目覚めない少女」つまり「シノン」がいたため、都合の良いように利用したのだとか。
ならばシノンが眠っていた本当の理由とは?
「結晶組織」と「蒼穹の騎士」。
シノンは、どちらが本当の事を言っているのか分からなかった。
だから、シノンは蒼穹の騎士で真実を見極める事にした。
しかし、
「――必死な者達が、優しい人達が本当の事を語るとは限らない」
蒼穹の騎士とシノンは、数か月そこで行動を共にしてきた。
その結果シノンは、蒼穹の騎士が正しいと信じた。
彼女は苦楽を共にした仲間達に協力して、結晶騎士を倒す事にした。
その努力は報われると思った。
しかしそれは間違いだった。
結晶組織は、確かに権力の為にシノンを利用していた。
しかし、世界を守っていたのも真実だった。
人も組織も、容易に白か黒かで分ける事などできない。
結晶決組織は悪でもあり、正義だったのだ。
シノンは思い出す。
結晶組織の創設メンバーと約束を交わし、眠りについた記憶を。
それは遅すぎる出来事だった。
蒼穹の騎士達は、シノンの背中を撃って、彼女を殺した。
世界は魔物に蹂躙され、多くの者達がその脅威で命を散らしていった。
結晶科学によって世界を汚す人類はいなくなり、雲間からは澄んだ色の、蒼穹の空が顔をのぞかせていた。
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