127話 食道楽っていろいろとつよい1

 間引きの参加も無くなったので、暇を持て余して猫屋敷でチャコレアと遊んでる所に父さんと母さんがやって来た。

 

 ん?今日は宿の工事状況を確認にするとか言ってなかったっけか?なんかあったのかな?まあ聞いて見ればいいよね。

 

 「ウェル、ちょっと相談があるんだが今いいか?」

 

 どうやらなんかあったみたいだ。とりあえずチャコちゃんと遊ぶ手を止めて聞くことにしよ。

 

 「うん、暇してるから平気だよ。どしたの?」

 

 父さんは、少し申し訳なさそうな顔をして話し出した。

 

 「実はな・・・」

 

 ・・・

 ・・

 ・

 

 ・・・なるほどなるほど、ちょっとややこしい。

 

 っつーかプチ面倒事的な?うーん。なんだかややこしい話の流れだな、ちょっち整理。

 

 まずは今回の間引きによって大量に街に卸された魔物素材での商売を目当てにして街に各地から商人が来ていると。

 

 これが前段だーね。まあ、そりゃ一杯倒すもんね。

 

 そしてその中に食道楽な商人達が居て、街の噂で父さんの料理の話を聞いて是非食べたい!となって商業ギルド経由で依頼が来たと。

 

 どの世界にも食道楽ってのはいるもんだねっと。

 

 んでんでんで、商業ギルドは今回の改築絡みで大分世話になったので無下にも出来ないって事ね。ここまでが本来の話だ。

 

 まあ柵ってのは出来るよね。わからなくはない。むしろわかりみがフカフカのベッドだ。

 

 そんで、父さんとしても色々と料理を覚えたものの、お客さんには出して無いので手ごたえを確かめたい。まあ王妃様達来たりもしたけど、お付きの料理人在りだったりと自由な状況ではなかったしね。

 ここは父さんの希望ってとこなんだろうな。相手が食道楽なら腕も試したくなるってね。

 

 そしたら問題はどこで料理を出すかって話で、改装中の宿屋は使えまへん。ほならね、ここで応対するしかないでしゃっろってね。

 

 うーん、ぶっちゃけるといいんでない?僕の家なんて体裁だけど、それって家族の家と同じだしさ。なんかあっても父さん達が責任とれるだろうし。

 

 まあいいや思ったまま話そう。思考がダレて似非関西弁になってきてるし。

 

 「うーん、ここをお店みたいにして、人の出入りが頻繁だったり激しくなるのは、マイヤさんのお家と繋がってるから色々問題ありそうだなって思うけど、父さん達がこの人は平気って思ったんならエントランスと食堂とお手洗いまではお客さんが出入りしてもいいんじゃないかな?

 でも、宿屋として空き室へ泊めるとなると、見せちゃダメなものが結構あると思うから・・・ごめんねって感じかな?」

 

 「そうだな、そう頻繁になる事は無い」

 「そうねぇ屋敷内での移動は、私かセレちゃんが付き添うようにするわ」

 

 「うん、なんか堅苦しくってごめんね」

 

 「ん、いや無理を言ってるのはこちらだ。すまんな」

 

 「あのーお客様がいらっしゃる時間がわかれば私どもの方で対応しますよ?」

 

 僕のお世話で猫屋敷に来ていたメイドさんが申し出ててくれた。うーん、たしかにメイドさんの仕事かな?うん、そうだね。よし、任せよう。

 

 ややこしいことは大人に丸投げコレ安全。

 

 「そうだね、じゃあマゼッパさんと相談して決めてくれる?」

 

 「はい。承りました」

   「ちょっとお仕事してきますね」

   「にゃーん」

 

 メイドさんはブライアンに声をかけて、ひと撫でして屋敷へと向かっていった。僕のお世話は結局一度もしてないというのは言ってはいけない笑。

 

 「てな感じで、接客まわりはマゼッパさんと相談しつつかな?」

 

 「ん、わかった」

 「ウェル君ありがとー」

 

 「んーここは僕の家だけど、父さん達のお家でもあるからあんまり気にしないでね」

 

 父さんに頭を撫でられて、母さんにギュっとされた。よいではよいではないかー。

 

 その後は猫屋敷まで来てくれたマゼッパさんに経緯を伝えて、マイヤさんところだったり冒険娘たちとの調整をお願いしておいた。

 

 まあ、事前にメイドさんが正確に伝えてたので繰り返しなんですけどねー。主の意向は大事的な感じを確認しに来てくれた有能マゼッパさんってことで。

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