第42話リア充爆発しろ
門に付く前にストレージから肉と皮を出し、肉はアベル達の背負い袋の中に入れ、皮は手に持って門へ向かった。
私たちは町に付くとアベルが入市証を見せ、門を潜る、門を潜った私たちは、冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドに入ると相変わらず視線が来るが、私たちはカウンターへ向かうと、レインさんが笑顔で迎えてくれた。
「こんにちは、マリアちゃんパーティー組んだのね、おめでとう」
レインさんは微笑みながらお祝いを言ってくれた。
「レインさんありがとうございます」
私はお礼を言い頭を下げるとアベルが依頼書とギルド証を出し。
「依頼報告お願いします」と言うと。
レインさんは依頼書とギルド証を受け取り。
「かしこまりました」と答えるとテキパキと作業を始めた。
依頼の確認作業は1分の係らずに済み、5000ローンとアベルのギルド証が渡された。
レインさんはギルド証を渡しながら頭を下げた。
「依頼達成おめでとうございます、報酬になります、お受け取りください」
成功報酬を受け取った私たちが離れようとすると、レインさんは。
「マリアちゃん少し良い?」
と言って来たので私はアベルに。
「話があるみたいだから、アベル達は素材買い取って貰ってきて」
私がそう言うとアベルは頷き、マーナと一緒に素材買い取りカウンターに行き私だけが残った。
私がレインさんへ向き直るとレインさんは。
「ごめんなさいね、怪我人がいるから来てくれないかしら?」
レインさんはそう言うとカウンターから出て、私を先導してギルドの1階にある仮眠室へと向かった。
仮眠室には3人ほどのすぐ死には至らないが、重症を負った冒険者がベットに寝かされて居た。
私はその様子に納得して。
「治癒のお仕事ですか、分かりました、すぐに治癒しますね」
3人の怪我人の近くに立ち『エリアヒール』を唱えた。
3人の冒険者の傷は見る見るうちに治り、本人たちは不思議そうに身体を確認して。
私に次々とお礼を言ってきた。
3人は治療費だと言い、お金を私に渡し仮眠室を出て行ってしっまった。
その様子を窺っていたレインさんは冒険者達が出て行くと。
「ありがとう、マリアちゃん、貴女がいてくれると本当に助かるわ」
レインさんは両手の平を合わせながら、そう呟いた。
私はそんなレインさんと共にギルドホールへ戻りアベル達を探した。
アベル達は食堂のテーブルに座り、何か飲み物を頼んだのかな?二人の前には木のコップが置かれていた。
私が近づきながら手を上げるとアベル達もこちらに気付き手を振り返してきた。
「レインさんの用事は終わったのか?」
アベルが私に聞いてきたで、さっきの怪我人の事を伝えるとアベルは、微笑みながら安心したように頷き。
「怪我治ってよかったな、俺も死にかけたからマリアの有り難さは痛いほどわかるよ。
もし俺が死んでいたら、マーナを一人にしちまう、それが一番怖かったな」
アベルの感情のこもった呟きを聞いて、マーナは笑顔になり、涙を目にためて口を両手で隠し、涙をこらえるようにしながら。
「うん、あたしもアベルが生きててくれて、よかった~~」
マーナは言い終わるとアベルに抱き着き胸に顔を埋め泣きだしてしまった。
泣き出してしまったマーナを慰めるためにアベルが慰めていたが、周りの冒険者達はアベルに向けて嫉妬のこもった視線を送り、
アベルはその視線を感じながら苦笑いを浮かべることしかできなかった。
私はと言えば、助けられてよかったと言う気持ちと、リア充爆発しろと思いながら生暖かい目で見守っていた。
マーナが落ち着いたので、明日の話をしようと私が切り出す。
「明日なんですけど、依頼を受けずにアベルの鎧を買いに行きませんか?」
アベルの鎧このままにしておくと、また危険な目に合うんじゃないかと思って、提案するとアベルは渋い顔をして。
「買い替えたいけど金がな~」
渋るアベルに「足りない分には私が出しますから」と言うが、アベルは。
「マリアにこれ以上、負担を掛けるわけにはいかないよ」
アベルは断って来るが、私は真剣な顔になって。
「戦闘中にアベルが動けなくなる方が負担になります」
私が少し厳しく言うと、アベルは一瞬吃驚したように目を見開いた後、真剣な顔になりゆっくり頷いた。
「確かにその通りだ、すまない、少し考えが甘かったよ」
アベルがそういうので私は笑顔に戻り。
「でしたら明日はお買い物ですね」
私が笑顔で言うと、アベルは苦笑いを浮かべ、マーナは両手を上げて喜んだ。
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