同居人

私の借りた部屋は相部屋だった。その部屋で暮らすようになって、いつしか見知らぬ他人が同居することになる。

私はその男と暮らしながら、どこか信用の置けない気持ちでおり、部屋に財布を置いておいてよいのか少し迷っていた。


男の友人たちが来ていた。

そのうちの一人である眼鏡の少年は本棚に置いてある「ドラえもん」を見ると、これを全部読んだのか、と聞いてくる。当然読んでいる。そう答えると、なぜか感心された。

基本的に置いてある本は全部読んである。雑誌なんかだと全部の記事を読んでいるとは断言できないけど。

そう答えた。


同居人はいつの間にか女性になっていた。声が高いが、鼻が詰まっているような、こもったような声質をしている。

歌手であるらしく、Youtubeの古い動画は再生数が高いが、最近のものは二桁止まりだ。

私の動画は最大で136ではあるが、若干優位に思っていた。


部屋の周りを掘ることにした。しばらく掘っていると、地下に奇妙な部屋を掘り当てた。

その部屋には本棚が多数配置され、ホラー小説が並んでいる。バイクも多数陳列されていた。

「すごい部屋を見つけたぞ!」

私は大声を上げ、同居人たちを呼んだ。


全員で部屋の様子を探る。すると、店主が現れた。そこはお店だったのだ。

私は事情を店主に説明し、店の出口から出る。私の部屋はこの店の2階に当たる位置にあったらしい。

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