犬の散歩
家を出ると、柵の外に犬がつながれていて、だらりと寝そべっている。すぐそばに猫も寝そべっている。
猫は邪魔だろうと思い、追い払おうとおどかしたが、犬の反対側に移動しただけだった。
犬を散歩に連れ出すことにした。しかし、家から離れようとすると立ち止まってしまう。散歩には行きたくないらしい。
仕方なく家の周りを回ることにした。窓が開いている場所を通りかかると、犬は中に入ろうとする。それを必死に止めた。
散歩は仕舞いにして、犬を柵の中に入れようとする。しかし、なかなか中に入ろうとしない。
「犬よ、お前の家はそこなのだ」
そう言って、なんとか閉じ込めた。
よく考えると、犬は知らない犬だった。
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