第22話 衣装選び
「健司さん、これなんかどうですか?」
「う・・・・うん。いいんじゃないか?」
「やっぱりこっちもどうでしょう?」
健司と美月は、今日はレンタル衣装を選びに来ている。
そこで、美月はかなり真剣に選んでいる。
健司用のタキシードを。
自分用のウェディングドレスは、ちょっと見てあっという間に決めてしまった。
一方で、何やらタキシードにはこだわりがあるようだ。
健司にいろいろと勧めてくる。
もとより、新婦用のウェディングドレスに比べたらタキシードなんてそれほど種類がない。
白・シルバー・グレーくらいなものだ。
しかし、美月はタキシードと中に着るベストや、靴の色などをいろいろ組み合わせて見ている。
美月のリクエストにより、次々と着替える健司。
”ふつうはウェディングドレス選びが大変と聞くんだけどなぁ・・・”
と思ってはいたが、口には出さない。
世の中には、口にしない方が良い言葉と言うものはあるものである。
もう、何回も着替えて2時間以上たって、ようやく満足する出来になったらしい。
スマホで写真を取って確認している。
「はい、これでいいでしょうか?」
「うん、いいと思うよ」
健司としては、タキシードにそこまでこだわりはない。
ようやく、衣装が決まった。
「そういえば、健司さん。一つ約束してもらえませんか?」
「え?約束?」
いったいなんだろう?
「結婚式までに太らないでくださいね。タキシードが着れなくなっちゃいますから」
うん、それは悩ましい問題だ。
真剣に考える必要がある。
油断していると・・・・危険だな。
「うん・・・善処します・・・」
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