高嶺の花の美少女が好きなのは双子兄でイケメンのエースピッチャーではなくて、球拾い要因の俺だったようです。

雲川はるさめ

第1話

フツメンとイケメン、美少女に告白して勝つのはどっち...?

双子兄弟が入れ替わって高嶺の花の美少女に

告白しに行った結果...。



俺の名前は西野ユーマ。

現在高校一年生。

俺には双子の兄、ユーヤがいる。

俺らは一卵性双生児の双子なのに、

外見はユーヤの方がいいし、頭のできも運動のできもユーヤの方が良かった。

そう。

俺は中身も外見もフツメン。

兄、ユーヤは中も外もイケメンだった。

高校はなんとか一緒の高校に行けたけど。

定期考査の結果は天と地ほどの差があった。


ユーヤは学年トップ。

俺は最下位。




そんなだから。

俺よりユーヤの方が女子からモテモテで、

ハーレムパラダイスな高校生活を送っていたんだ。


親の扱いも、兄弟して少なからずの差があった。


父さんも母さんも、ユーヤの方を俺より若干、

可愛がってる節があった。


さて。


そんな俺らふたご兄弟だが、

似てしまったことがある。

好きな女のタイプだった。


願わくば一番似て欲しくない点において、

ユーヤと被った。


高校に入学して、半年ほどが過ぎた頃だ。

ある日、ユーヤと一緒に下校してたら

好きな女の話題になった。


「なぁ、ユーマ。おまえも俺も高校生になったことだしよ、お互い彼女欲しいよなぁ」


「ああ。そーだな」


「俺はさ、もうたくさんの女子に告られたけどさぁ。どうも、これだ!って女に巡り会えてないんだよな」


「え、そーなの?」


「うん。どの子も付き合いたいなぁってまでは

いかない」


「先日はさ、四組の可愛い子に告られたんだろ?名前は確か...」


「ただ可愛いってだけじゃさぁ、ダメなんだよ。俺は気が付いたんだ」


「何に?」


「どうやら、俺は学年一の茶髪美少女で

高嶺の花と言われてるロングヘアのさぁ...」



嫌な予感がした。


その先の言葉は。人物の名前は

俺がもっとも聞きたくない女子の名前だ。


「林ユーコ?」


「そうそう!!俺、どーやら、彼女のことが

好きみたいだからさ、だから、告られても端から断っちゃうんだよね!」


「そか...」


あーあ。

俺と好きな女が被った。


地毛で茶髪のロングヘアの女の子。


頭も良くて、顔も可愛くて、スタイルもいい。


何より男子だけじゃなくて、女子からも人気があり、両性に好かれる子だった。


俺は彼女に一目惚れであったが、

ユーヤのやつはどうなんだろうな。

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