もっと猫の手も借りる!! 世界大戦2 〜黒髪の剣術娘、奮闘する! 戦略、戦術、戦闘術で、世界をひっくり返します〜
司之々
序
空と海と人と猫
リントはもうすぐ3歳になる、
あえて私と定義する、この意識の
どのような場面に
「い、いい加減にしろ、この
「
肩にかかる黒髪に
対するルシェルティは16歳、南海の楽園と言われたここマリネシア
明るい
「お兄様の
「おまえに
「高貴な血統を守るのは、歴史上に多く前例のある、誇らしい行為ですわ! 皇帝ともなれば国家国民の共有財産! 愛情と
「どこの海賊だ! 品性が聞いてあきれるぞ、色ぼけ
「お兄様をかっさらった山賊はそっちですわ、はぐれ
もうそろそろ、手が出そうな勢いだ。
少し離れたところで、メルルが、にゃ、と鳴いた。メルルは1歳になったばかりの
見ると、当の騒ぎの
ルシェルティ皇女と同じ長い黒髪と浅黒い肌、目じりの
********************
「
マリリ達の状況を報告すると、ユッティがのんきに笑いながら、
この意識が
最悪は
ユッティは、
「ユッティ、リントから伝言がある。外では、
「お、大きなお世話よ!」
「私が言うのもおかしいですが、世話を焼かれている内が
ユッティは
「ネーさんまで、そんなこと言います? あたしは別に、どんな
「まあ、そういうことにしておきましょう」
ヤハクィーネは
ユッティはため息をついて、五本目の
「あんた達ね、それこそ、あたしじゃなくてジゼルの世話を焼きなさいよ。どこほっつき歩いてんのかしらね、まったく」
「ちょうどリントが移動、確認した。宮殿近くの礼拝堂だ」
「礼拝堂?」
「精霊信仰の
「……またなんか、
ユッティが、もう一度ため息をつきながら、それでもとにかく五本目を開けた。
********************
リントを
「ジゼリエル=フリード、17歳、フェルネラント帝国陸軍大尉で、
風通しの良い、ほの明るい礼拝堂で、
わざわざ持参したのか、ジゼルは引き締まった長身に、白い
まっすぐな黒髪が届く腰の左側に、
初対面で、冗談と笑える雰囲気ではないだろう。
「ジゼル、近代国家では、宗教も
リントを
「なし
「フェルネラント帝国民法における
「言わなくて結構です」
リントが発声しているわけではないので、第三者にはジゼルの
「なんとまあ!
「達、をつけるなよ。
大笑いしている老人は、背は低くても、鉄の
苦笑した隣の男も、
気が合ったのか、どちらも同じような、鮮やかなマリネシアの民族衣装を着ていた。
「心外です」
ジゼルが、二人をじろりとにらむ。
「ヒューゲルデン様もクジロイ様も、他人のことを笑える
「なんで俺だよ?」
「マリリから聞きましたよ。奥様が六人もいらっしゃるそうで」
「子供を産んだ女が六人、だ。俺達チルキス族は、
「ふむ。確かに、そいつもまた、
ヒューゲルデンが
「それならそれで、大将の嬢ちゃんに悪い気は起こさんのかね? 猫一匹じゃ、
「起こしたその場で、殺されかねねえからなあ。一度で
「一度は、やらかしたのかね」
「座って話してただけで、
「さもありなん、だな! はっはっは!」
ひとしきり笑われて、ジゼルが口の
「あ。なんですか、将軍。こちらにいらしたんですか?」
礼拝堂の扉が開いて、のぞき込んできた赤毛の
「チェスターか。どうした? そんな、まともな格好なんかして」
「将軍がいると知ってれば、私が来る必要なんてなかったですよ。まったく」
何やら
すぐ外の
マリリの足元でメルルが、にゃ、と鳴く。ジゼルの腕から降りたリントが、にゃあ、と返事をした。
ヤハクィーネが一歩、進み出る。
「エトヴァルト殿下から、指令が発効されましたわ。猫魔女隊はカラヴィナに
「了解しました」
「これより、戦場に戻ります。エトヴァルト殿下に代わって、
ジゼルの横に、ユッティ、マリリ、クジロイ、ヤハクィーネが並んで、
ナドルシャーン皇帝が、同じ様式で
「マリネシア皇国はこの先も、フェルネラント帝国、イスハバート王国の
ナドルシャーンの横に、ルシェルティ、ヒューゲルデン、チェスターが並んで、やはり
ジゼルの足元でリントが、にゃあ、と、マリリの足元でメルルが、にゃ、と鳴いた。別れを
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