不純な志望動機
放課後の図書室は、わたしと彼以外に誰もいない。わたしはカウンターで小説を、彼は漫画を読んでいる。
「図書委員なら本読めば?」
「ヤダよ、つまんない」
わたしの忠告にも耳を貸さず、彼は漫画に目を向けたまま。本が嫌いなら、なんで図書委員になったんだろう。
「ここなら絶対二人っきりだから」
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