地域猫

 その猫には家がない。飼い主もいない。けれど野良でもない。

 猫はみんなに愛されたが、本猫は幸せなのだろうか。家族のいる家猫や、自由な野良猫より。


 ある日猫が亡くなった。ずっと世話していたおばあさんが看取ったらしい。猫が一番懐いていた人だ。

 少なくともあの猫は、最期は幸せだったに違いない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る