来年も一緒に
鐘の音が、新年の訪れが近いことを知らせる。近所の寺はさすがの混み合いだった。
私は隣に立つ彼に、「なにをお願いする?」と聞いた。彼は照れたように笑った。
「来年もまた、二人で来れますように。……そっちは?」
私は答える代わりに笑い返した。
一年後、同じ場所で同じ言葉を聴けますように。
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