第3話 仮称シン・コロチャン帝国
只ノ伝聞研究会の根拠なき仮説。
ある国の首脳とその周辺はある未知のウイルス(仮称シン・コロチャンウイルス)に感染されているという。仮称シン・コロチャンはその宿主を乗っ取るのだという。
宿主にその自覚はなく、彼等は自分たちの考えにより行動していると思っている。
でも実際はシン・コロチャンのための行動であり、そのために彼らが立案し実行する。
シン・コロチャンはほぼ何もしなくていい。彼らが勝手にやってくれるのである。
一般人には多くの場合、弱毒性なのだが、一部状態によっては強毒性を示す可能性もある。
そしてシン・コロチャンと支配層との親和性は抜群となるようだ。
他も同様、彼らの世界支配はつまりシン・コロチャン帝国なのである。彼らの支配によりシン・コロチャンの単なる乗り物となる。
充分な臨床すらない倭苦チャンの接種によりほぼ全員にゆきわたるシン・コロチャン帝国。シン・コロチャン帝国百二十パーセントの勝利。
倭苦チャンの接種は、おそらく毎回行われる。毎回膨大な費用をかけて、これでもかと。これ程の安定供給システムはないのでは。
仮にその乗り物が滅亡してもウイルスには何の問題もない。その前に全世界にひろまっているのは確実。他の生物がいればよいだけだ。
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