愛よ、人の祈りよ
あるところ、ドジな剣士がおりまして。幼なじみの僧侶が常仕えておりました。この剣士、体力はあるのですが、武器はなまくらで、狙いもへっぽこでございます。
そういうわけでして、この腕前でも可能な近場の薬草摘みとかで糊口をしのぎ、ある日命運尽きまして。迷宮奥深くにしか出ないはずの、手配モンスターに、馴染みの少女もろとも追い詰められました。
「刺し違えてでもお前を守るため、俺の為だけに祈ってくれ」剣士の言葉に、少女は初めて神ではなく、男の為だけに祈りました。するとどうでしょう。剣の狙いは見事魔物の急所を貫き、彼らは難を逃れたのです。それから少女は、ここぞという時、剣士に祈るようになったとさ。
Twitter300字ss第八十三回お題……「祈り」(本文292字)
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