マッチョの男が僕の家を揺らして地震を起こした
「いやー、もうすごい疲れたな。今日はさっさと寝てゆっくりと休もうかな」
そんなことを考えていた時だった。ガタガタガタガタと、ものすごい大きな揺れを感じた。
「一体何なんだ!?」
まるで家がまるごと揺らされているようなそんな感覚だった。
「この地震はさすがにまずいぞ! 家がぶっ壊れるんじゃないか!?」
まだ家がガタガタと揺れている。そして次の瞬間、何だか家が浮かび上がったような感じがあった。
「一体何なんだ!?」
とにかくパニックになっていた。ドスンドスンという大きな音が聞こえる。自分は急いで家の窓を開けて外を見てみた。
すると、家がなんと宙に浮いて勝手に移動していたのだ。まるで家が意志を持って動いているようなそんな感覚だ。
一体どうしてこんなことになっているのだろうか?
「ちょっとこれどうすんだ!?」
自分は何かおかしいと思って急いで窓から飛び降りた。
「ぐっ…」
自分は着地を失敗して足が少し挫いてしまった。なんとか家から脱出することには成功した。
「もう一体何なんだよー! どうなってんだ?」
そして動いている家の下を見てみた。すると、マッチョの男が自分の家を担ぎ上げていた。
「おい、お前一体俺の家に何してくれてんだ!」
そうなのだ、実はさっきの地震もこのマッチョが家を揺らしていたのだ。そして今、そのマッチョが自分の家を持ち上げて家へ持ち上げて移動していた。
「いやー、すまないね。筋肉がウズウズして我慢できなくてさぁ」
「はぁ!?」
「ちょっと良い筋トレ器具でもないかなとか探してて、ちょうど君の家が目の前にあったんだよね」
なんか訳の分からないことをマッチョの男が言っていた。
「ふざけんなよ! 俺の家をどうしてくれるんだよ! マジでさっき地震かと思って心臓にすごい悪いんだぞ!」
「もう全く、君はうるさいやつだなぁ。君も黙って筋トレでもしてろよ。だから君はすぐにカリカリするんだよ」
なぜか被害者である自分が説教されるのだった。
「なんだとこのマッチョ野郎! 自分の家がこんな扱いされたらそりゃ怒るだろうよ !」
「分かったよ、家を返せばいいんでしょ。ほらよ」
なんとマッチョは自分に向かって家を投げてきた。
「ざけんなー! 死ぬだろうが! うわー!」
「全くさっきから君は注文が多いな」
そう言うとマッチョは、すかさず投げた家の落下地点に潜り込んで家をキャッチしてまた家を持ち上げた。
「わ、分かった。俺が悪かったよ…。でも元にあった場所に家を置いてくれないか?」
「最初からそう言えば良いんだよ」
最初は強気に言っていたが、もうこのマッチョ男が強すぎてあんまり強く言えなかった。
「次は言葉の使い方に気をつけるんだよ坊や。その気になれば、君なんて2秒で潰せるんだからね」
「ええ…」
マッチョは最後に怖い一言を言って去っていったのだった。あの男は何だったのだろうか? 夢なのか? それとも現実なのか?
まるで夢でも見ていたかのようだった。次の日に朝目覚めて外を見てみると、ちょっとだけ家が傾いてずれた状態で置かれていたのだった。
間違いなくあのマッチョ男は現実にいたということだ。
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