38話 東京医療セントラルの前で
★京極茜目線
単車でゆっくり蛇行運転する赤銅が、
「確か……この角を曲がったら病院あったはず、b払いのシールも貼ってたはず」
モアイとアタシと三色団子の並びで肩を寄せ合い歩きながら…
曲がると… 病院が見えた…
近づくと…
あ? どこかで見たヤツラだな?
病院の前の道路で、
「いいちこ」の一升瓶を顎を上げてラッパ飲みしてる唐草柄の緑の浴衣着たお姫様ヘアー… 今までアタシが生きてきて会った一番クソデカイ人間…
美園礼子 (神奈川)
散乱した潰れた缶の上に立つ、缶チューハイ持ってる上下白のジャージの長い茶髪の女…
後藤朝子 (千葉)
アタシらに気づいたのか?
急にガンを飛ばしてきやがった…
青髪⦿⦿✨{ワタシらにタン唾吐いた後藤朝子いるじゃん…
白髪⦿⦿✨{アイツ、この病院に入ってやがったか
緑髪⦿⦿✨{京極… 後藤朝子はワタシらがカタにハメっからな…
赤銅の単車が先に走り、美園礼子と後藤朝子に近づきガンを飛ばしたけど… 二人のガンはアタシに向いている…
1メートルの距離でダチと歩みを止め、寄せ合っていた肩から手を離す…
美園礼子と後藤朝子はガンをアタシに一点集中して、
「「京極茜…」」
青髪⦿⦿{おい朝子?
「あ? なんだいたのか? ブストリオ? 雑魚に用はねえ、去れ」
青髪⦿⦿{朝子… お前もう京極に負けてんだろうが? それに…
白髪⦿⦿{オマエ…まだワタシらに入学式の落とし前つけてねえだろ?
緑髪⦿⦿{まず坊主な? 剃れ
「剃れ?」
後藤朝子のガンは三色団子に向き、
「オマエラ… 誰に口きいてんだ?」
青髪⦿⦿{おめえだよ?
白髪⦿⦿{やっぱりバカだな、オマエ?
緑髪⦿⦿{頭剃って人生やり直しの出家したら、ちょっとはマシになっぞ
「ブストリオ? もしかして、アタイと三対一ならワンチャンあると妄想してんのか? オメエら剃れ、ますますリアル団子に近づけんだろ?」
なんか、三色団子と後藤朝子でつばぜり合いが始まったと思ったら、
モアイも…
「おまえが神奈川のヨコヅナゴロシ美園礼子か? お前も京極に負けたんだろ?」
「…オマエ? ダレダ?」
「鬼ヶ原の三女 真澄美」
「オニガワラ? アヤツリ人形だった聖クリのバンチョウのイモウトカ? トコロで… ヒドイケガをシテイルナ?」
いいちこの一升瓶をドボドボとモアイの頭にかけ、
「ショウドク…オイ、礼は?」
モアイは見上げ睨む…
美園礼子はギョロ目で見下ろし、
「オマエのネエチャン、ザコ… ワタシのワンパンでナイテ、ドゲザした」
ギョロ目をいやらしく細め、
「ネエチャン、ゴメンナサイがクチグセ、イモウトのオマエもオナジダロ?」
「死んだ美鈴姉ちゃんを馬鹿にすんな…」
美園礼子は右手に持った空の「いいちこ」の一升瓶をモアイの顔の前に水平に出し、
パリン!!
片手でいとも簡単に握り割りやがった!
「オマエもツブシテヤロウカ? ワタシと京極茜のリベンジマッチのマエニナ…」
「おまえは京極にリベンジできねえよ… その前に…ワタシがぶっ殺す」
モアイは美園礼子の足元にある栓を開けてない「いいちこ」の一升瓶を拾い…
フッと軽く投げ、
パ――――――――ン!!
ブラスナックルと焼けて一体化した右のストレートで粉々に割りやがった!
美園礼子は腕を組んで、モアイの右のコブシを見つめながら、
「ホウ… そのコブシ…スコシハタノシメソウダ…」
二人はニターっと、睨み合う…
なんか…
アタシほったらかしになって、両サイドのスイッチ入ってるから…
「赤銅もう入ろう… なんか邪魔したら悪いわ」
「おう」
アタシはフラフラで赤銅と、病院に入った。
👩⚕️「酷いケガですね? 制服は着てないけど聖クリスチーヌ女子学園の生徒ですね?」
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