影法師③

橋の上で振り向くときにも


微かな摩擦を感じている


誰かを待たせすぎてはいけないと


誰かを不快にさせたら敗北だと


「この身は光と空気をようしている」


空はそんなセリフは吐かない


「私は踏みつけられている」


それが大地のセリフだなんて


橋の上に佇むときにも


微かな摩擦を感じている


たしかに見事な割り切り方だ


のっぺらぼうの面構え


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