第13話 光

今は微かに見える光

それはいつか見た輝き


このまま消えてしまいそうな儚い幻のような光


闇の中

遠くほのかに光が揺れる

闇に溶かされてゆく

少しずつ輝きは鈍く

時が経つごとにか細く



この闇にいつか溶けてしまうのかもしれない

この暗闇が風前の灯のような淡い光を

いつしか捕らえ覆い闇に溶かして

光は少しずつその勢いを衰えさせて


この闇に消える定めかもしれない


芽生えたら光は光であったそれは

いまやもうこの身の闇の中

力ない最後の淡い輝きをばら撒きながら

闇に溶けてゆくのか


今はまだ微かにともる光よ

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